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【記者コラム】全プロ記念なんでFⅡ?

 5月29、30日に広島競輪で行われた全日本自転車競技大会記念競輪(全プロ記念)。最終日のスーパープロピストレーサー賞(SPR賞)は松浦悠士(30=広島)が制した。

 

 全プロ記念はなぜかFⅡ開催。これは普通開催(A級戦)と同じランク付けとなっている。競輪のオフィシャルサイトはGⅠ~GⅢ、FⅠ、FⅡのグレード順で開催が表示されている。そのため全プロ記念は下の方で、A級戦の間に入っている。ネット投票をする人にはちょっと気づきにくい。緊急事態宣言で多くの場外車券売り場が閉まっている中で、このシステムを継続させていいの?

 

 全プロ記念がFⅡになった理由をJKAに問い合わせてみたが、当時の担当者が不在。残念ながら正確な経緯は分からなかった。初日優秀の3着以内が実質決勝戦のSPR賞へ勝ち上がるが、他は勝ち上がりがない変則トーナメントになっている。そこで、どのグレードにも属さないことからFⅡになっているのではないかということだった。ただSPR賞はS級の優勝回数には含まれるそうだ。

 

 元々は全日本自転車競技大会(昨年と今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止)だけが行われていた。トップレーサーのほとんどが集まるのに競技大会だけで終わらせるのはもったいない。せっかくだから車券発売をしたらいいのではと発案されたのが全プロ記念だった。当初は1日制だったが05年からは2日制で行われている。

 

 今の制度が定着しているとはいえ、現状のままでいいのだろうか。全員が勝ち上がり制で最終日に決勝戦が行われる方がわかりやすい。かつてサマーナイトが2日制(現在は3日制)だった時は初日1着の9人で決勝が行われていた。これだと9レース制になるので、もう一つは選考順位が低い人でトーナメントを行い、こちらは優勝賞金を低めにする。これでGⅡもしくはGⅢにした方が開催はもっと盛り上がるはずだ。(亀田 克也)

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