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【記者コラム】輝ける未来は君のもの 犬伏湧也

 

 5月1日からの静岡を皮切りに『ルーキーシリーズ2021』が4戦行われた。7月の本格的デビューを前に新人選手をいち早く知ってもらうことを目的としたシリーズだ。

 

 最終戦となった4戦目の和歌山が6日に幕を閉じた。男子の119期は犬伏湧也(25=徳島、写真)が戦前の予想通りの大器ぶりを発揮。他を寄せ付けない圧倒的な強さで完全V。これでルーキーシリーズは負けなしの9連勝。その内、5回もハロン10秒台を叩き出すなど、ダッシュ力とスピードの加速力はピカイチだ。

 

 本人は「9連勝は意識していなかった。一戦一戦全力で踏めたのが結果に出ました。長い距離を踏めないと上(S級)では通用しないと思うので、(本デビューの)7月までに練習相手の島川将貴さんや、小川真太郎さんに鍛えてもらって今まで以上に力を発揮したいです」。将来のスター候補性の走りが楽しみだ。

 

  ガールズ120期の決勝戦はともに連勝で勝ち上がった内野艶和と吉川美穂の争いと思われたが、制したのは同期の最年長の山口真未(29=静岡)だった。打鐘4角手前から一気のカマシ先行。バックでは後続をぶっちぎっての一人旅。2着に8車身差を付ける圧勝劇だった。

 

 「前2日が消極的だったんで決勝は思い切って行こうと思って。後ろは分からなかったし無我夢中でした」と山口。思い切りの良さが結果につながった。「(養成所でも)こんな濃いメンバーで1着を獲れたことがなかったので自信になりました」。7月の本格的デビューまでにしっかり準備をして臨んでほしい。

 

 最後に一つ。最終日は新人5人が落車し、鎖骨を骨折した選手もいた。スピード競輪に対応することは大事だが、しっかりした走行技術を養成所でも身につけることが必要だと感じた。(下野 章雄)

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