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【記者コラム】松本秀之介 飛躍に期待

 第74回高松宮記念杯はガールズにGⅠ「パールカップ」が新設され、男子も東西に分かれてのポイント制と初ものづくしだった。それでも終わってみればガールズは児玉碧衣が圧倒的な強さを見せて女子GⅠ初代優勝者として歴史に名を刻んだ。また高松宮記念杯最終日の決勝戦は、地元の古性優作が大会連覇を飾り順当ともいえる結末に。ただ全体を通してみれば課題も残るシリーズだった。
 ガールズのパールカップは3日間の短期決戦。初のGⅠでガールズ選手の熱い気持ちが伝わるレースが続いた。ただ一発レースでもなく、ふだんの2日間のポイント制でもない開催で実力を発揮できずに涙をのんだ選手もいた。また後半9Rから組まれ、7車立てなので売り上げ面では苦戦する。勝ち上がり方法や日程面も含めて、改善の余地がありそうだ。
 男子は予選でダービー王の山口拳矢、ダービー2着の清水裕友が早くも姿を消し、東の「青龍賞」では新田祐大が失格、平原康多が落車し欠場するアクシデントが生じた。気になったのは、残り2周ホームの誘導員が退避するポイントでの落車が複数回あったこと。自力選手のスピード強化が著しく、勝負どころが誘導員を切るタイミングになり、各ラインが密集することが落車の原因になっている。こちらも危険を避ける対策が必要といえよう。
 若手選手の中で最も期待された東の真杉匠、西の犬伏湧也の決勝進出はならなかった。ただ新星の出現もあった。その代表は2勝を挙げて最終日の特別優秀に進んだ松本秀之介(23=熊本、写真)だ。スピードには定評あったが、長く踏める力をつけたことで戦法の幅が広がった。「シリーズを通じて成長を感じることができました」と、さらなる飛躍に期待がかかる。

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