3日目の天候も不順だったけど、準決はすっかり走路も渇き絶好のコンディションとなった。10Ｒは前受けの新山が北井をいったん突っ張り、伊藤颯―津村を出して３番手を確保したあたりは冷静だった。だけど北井にはもう少し新山を苦しめてほしかった。さすがの成田が、捲った新山をピタリ追走して北日本のワンツーが成立。この一戦、最終2センターで落車が発生したのは残念だ。

　11Ｒは北日本の２段駆けを警戒した吉田が強引に切ったことで翼（北津留）の行きごろになった。坂本貴が外に浮き、新田はピンチに見えたけど、自ら捲りあげたあたり意地も垣間見えた。12Ｒは戦前の予想通り後藤が逃げた。前受けから下げた脇本が定位置の７番手。九州後位と思った坂井は５番手捲り。その動きに乗じた脇本が大外を一気に捲りあげたのはさすがだ。厳しい流れも３着に突っ込んだ東口の差し脚も目に付いた。

　疲労感が伝わるもののＳＳ班３人は責任を果たして決勝に乗った。でも北日本が４車とライン的には優勢だ。初日特選で失敗しているだけに、新山マークの新田が同じテツを踏まない。脇本、坂井の動きを見極め新田が番手回りを生かす❼＝❸。それでも脇本が外を行くようなら❶＝❼、❶❺だ。地元2人は坂井を足場にするけど劣勢。穴目は坂井の2着付けで❶❷、❸❷、❼❷。（スポニチ本紙評論家・吉岡稔真）