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【久留米記念G3】成田 10年ぶり記念Ⅴ

 久留米競輪のGⅢ「開設74周年記念・第29回中野カップレース」は27日、12Rで決勝戦が行われ、成田和也(44=福島・88期)が北日本3番手から鋭く伸び、13年函館以来、通算5度目の記念優勝を決めた。2着に新田祐大、3着は渡部幸訓で福島勢が上位を独占した。

 レースは新山―新田―成田―渡部の北日本勢が前受け。坂井―坂本―津村が中団、脇本―東口は後方。打鐘前に脇本―東口が上昇するが、新山が踏み上げて脇本に前へ出るチャンスを与えない。東口が脇本を迎え入れ、隊列は新山―新田―成田―渡部―脇本―東口―坂井―坂本―津村。バックで5番手脇本が仕掛けるが車の出は鈍い。直線を向いて新山の番手から新田が抜け出すが、しっかり続いた成田がゴール前で新田をかわした。

 殊勲の成田は「久しぶりの記念優勝なので」と感慨深げ。「思っていた通りの展開。新田君が出た後は、自分が脇本君と坂井君を止めようと思っていた。脚には余裕があった」。12年日本選手権、13年高松宮記念杯と立て続けにGⅠタイトルを獲得したが、ケガの影響もあり不振は長引いた。だが、近年は落車もなく弟子の酒井雄多(27=福島・109期)と猛練習をこなし以前の鋭さが戻ってきた。「ラインのおかげ。チャンスを生かせてうれしい。今後も精いっぱい頑張る」。頼もしい仕事人の復活で層の厚い北日本勢がさらに力強さを増す。

 ◇成田 和也(なりた・かずや)1979年(昭54)2月25日生まれの44歳。福島支部。88期。通算成績は1350戦262勝。GⅠ優勝は3回。GⅢ優勝は13年6月の函館記念以来、10年ぶり5回目。1㍍72、73㌔、血液型O。

 ◆次走 優勝した成田和也はGⅢ小松島記念(7月6~9日)、2着新田祐大はGⅡ函館サマーナイトF(同15~17日)、3着渡部幸訓は青森FⅠ(同2~4日)へ。

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