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【弥彦GⅠ「寛仁親王牌」決勝】年間3冠・古性 完全V

 古性が完全V――。GⅠ「第32回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」の決勝戦が22日、弥彦競輪場で行われ、古性優作(32=大阪・100期)が2コーナーから豪快に捲って快勝。無傷4連勝で頂点に立ち優勝賞金3890万円を獲得した。古性の寛仁親王牌優勝は初めてで、GⅠは通算6勝目。今年は全日本選抜(高知)、高松宮記念杯(岸和田)に次ぐGⅠ3勝目となり、97年の神山雄一郎(61期)以来、史上6人目のGⅠ年間3冠の快挙となった。

 〝ゾーン〟に入った古性は誰にも止められない。危なげない走りであっさり4連勝。一気に頂点へ駆け上がった。「ここまで全て(GⅠの)決勝に乗って3つ獲れるとは今年の最初に思ってもなかった。ちょっとびっくりしている」。レジェンド神山雄一郎が97年に達成して以来、26年ぶり6人目となるGⅠ年間3冠の快挙に酔いしれた。
 1番人気に支持された大一番は「想定外のことが多かった」。残り2周で誰も動かない一本棒の単調な流れ。結果的に4番手にいた古性にとっては絶好のポジションだ。「レースは生き物だし、その時の瞬時の判断でああなった。4日間の中で1番冷静に走れた」。捲り不発で外に浮いた犬伏を横目にアクセル全開。バックから捲り上げてVゴールを駆け抜けると、ゴール後はすぐに両手を上げてガッツポーズ。天性の勝負強さが光った。
 古性が突き進む先には前人未到の記録が見えてくる。今年ラストのGⅠ競輪祭を勝てば史上初の年間GⅠ4勝目。「したいですね」と次なるターゲットをロックオンし、さらに「ここまで来たら目指したい」と年間賞金獲得額の更新も目標に定めた。「グランプリを含めたグランドスラムもしたい。滝澤(正光)さんには〝Wグランドスラムをしろ〟と言われた。高すぎる目標の方がまあまあのところまで行けますから」。
 飽くなき向上心がパワーの源。「満足したら終わりなので。今日も全く満足はしていない」。真の強さを追い求める古性はまだまだ進化する。

 

 ◇古性 優作(こしょう・ゆうさく)1991年(平3)2月22日生まれ、大阪府大阪市出身の32歳。私立清風高卒。11年7月プロデビュー。通算成績は1009戦312勝。通算取得賞金は8億7975万円。主な優勝は第64回オールスター(21年)、グランプリ2021(21年)、第37、38回全日本選抜競輪(22、23年)、第73、74回高松宮記念杯(22、23年)、第32回寛仁親王牌(23年)。1㍍68、77㌔。血液型O。

 

 ◆次走 優勝した古性優作は11月2~5日の玉野GⅢ、2着の佐藤慎太郎は28~31日の京王閣GⅢ、3着の渡部幸訓は11月6~8日の別府FⅠ。

 

 ◆売り上げ 4日間の売り上げは82億185万7400円で、目標額の83億円に届かなかった。

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