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【記者コラム】GP争い最終4コーナーへ

 31日決勝の京王閣記念は新田祐大(37=福島)の優勝で幕を閉じた。決勝戦は徹底先行の北井佑季(神奈川)が単騎の細切れ戦。その北井が打鐘で単騎カマシに出ると新田が瞬時に反応、追いかける流れから最終的に捲りで優勝。2着も佐藤慎太郎(福島)で格上両者のSS決着だった。

 新田はこの優勝で、今年の賞金10位へ。しかし「寛仁親王牌の二次予選で敗退した時点で(グランプリは)競輪祭を優勝するしかない」。京王閣記念は目の前のレースに集中して臨んだ。決勝戦は「二次予選、準決勝がふがいないレースだったので自分の力を出し切ることだけに集中」して挑み結果を出した。

 新田は四日市記念(9~12日)、そして最後のGⅠ競輪祭(21~26日)で2年連続9回目のグランプリ出場を目指す。

 グランプリ争いは1カ月を切り、最終4コーナーに入った。今年のSS(昨年のグランプリ戦士)で連続出場決定は古性優作。賞金順位で確定が佐藤慎太郎、松岡悠士。脇本雄太、新山響平がボーダーラインに位置する。10位以下に新田祐大、郡司浩平、守沢太志。SSはじめトップは今日開幕の玉野GⅢ(防府記念)、そして四日市記念から最終決戦の小倉競輪祭に向かう。

 SSで賞金上位に名前がないのは平原康多。昨年まで13回のグランプリ出場は神山雄一郎の16回に次ぐ記録。また2013年から昨年まで10年連続出場しているように〝大一番に欠かせない〟存在だ。しかし今年は4月武雄記念、6月高松宮記念杯の落車が響いた。体のバランスを崩すことで9月立川記念、青森共同杯でも「脚がシビれて…」の状態。京王閣記念で「ようやく両脚で踏めるようになった」が本調子ではない。

 その中でも「自分は自分でコンディションを整える。走りながら戻していく」と気持ちは前向き。競輪祭は「西武園オールスターのように関東ラインの強さを見せたい」。関東の大黒柱は相性のいい競輪祭(3回優勝)で大逆転を狙う。

 ◇中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)生まれ、熊本県出身の61歳。慶大卒。87年4月入社、同5月の花月園新人リーグ(59期生)で競輪記者デビュー。怪物・滝澤正光の先行、鬼脚・井上茂徳の追い込みに即、魅了された。以来、現場取材一筋37年。

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