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【記者コラム】アベックVに私の涙腺崩壊…

 しばらく競輪の現場を離れていたが、今月は9~11日の四日市、12~14日の岐阜でFⅠ連戦。いずれも記憶に残る3日間だった。

 四日市は浅井康太と平原康多の同時斡旋という超豪華なシリーズ。実現した背景には、2人ともGⅡウィナーズカップの出場権がないことが関係している。SS落ちの平原は、昨年FⅠ戦を走る機会が一度もなかった。浅井は選考期間内(昨年6~12月)に2度の記念V(6月大垣、11月四日市)があるものの、FⅠ優勝がなかったことが要因。

 いずれにしろ、東西の横綱として一時代を築いた〝Wコウタ〟のFⅠ対決は、競輪ファンにとってたまらないレアカード。初日から多くのファンが本場に駆けつけ、初日特選12Rの顔見せが始まったとたん、バンクが揺れるほどの大声援が飛び交った。結果は志田龍星の番手から、平原の単騎捲りを合わせ切った浅井に軍配。スジ違いのWコウタワンツーは2車単560円の2番人気決着であった。

 残念ながら平原は準決勝で纐纈洸翔の突っ張り先行の前に敗れ、決勝戦で浅井との再戦は実現しなかったが、完全Vを飾った浅井は「ファンの皆さんはFⅠ戦を走る平原さんを見に来ていた。自分も他地区のFⅠ戦に行った時、平原さんのように声援をいただける選手になりたい」という言葉でリスペクトしていた。

 続く岐阜FⅠでは2組の兄弟参戦が話題となった。渡辺航平&十夢と石塚輪太郎&慶一郎だ。うち石塚慶一郎以外の3人は決勝へ。そして最終日、とびっきりのドラマが待っていた。

 A級決勝11Rは逃げた中山拓人の番手から渡辺航平が差して優勝。そしてS級決勝12Rは、実弟の十夢が最終コーナーで最内を突き抜けて優勝。同開催での兄弟アベックVは22年11月16日の大垣ヤマコウカップでの山口聖矢(A級)&拳矢(S級)以来。いろいろあった。現在は東京と福井で離れて暮らす2人のVに、同郷記者の涙腺が崩壊したことは言うまでもない。

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