岐阜競輪場で開催された「スポニチ杯・ＨＰＣＪＣ杯」は、３月24日の12ＲにＳ級決勝が行われた。

　中団を確保した金子幸央（31＝栃木）が鋭く捲って昨年８月和歌山ＧⅢ以来、35度目の優勝を決めた。

　なお、ガールズは先行した下条未悠を追った細田愛未が直線で鋭く抜け出してＶを飾った。

• 

「整えてタイミングよく行けた」

　鋭いタテ攻撃でＶをつかんだ。レースは坂本が打鐘から叩いて主導権を握る形に。的確に中団を確保すると、バックから一気に捲って、佐藤友のけん制を乗り越えて優勝を決めた。

　「坂本君の脚を削りながら中団を取って小森さんも見ながら、整えてタイミングよく行けたと思う。最後はいっぱいで、何とか届いてくれましたね」

　最善の組み立てをして、全力を出し尽くしたことが、しっかり結果につながった。今節は機敏な動きと鋭いタテ脚を駆使して、完全Ｖと最高の結果に。「現状ではないくらいのいいレースができた」と成績通りに手応えもバッチリで、先につながるレースとなった。

　この優勝でＧⅡ共同通信社杯（９月13～16日、宇都宮）への出場がグッと近づいた。「地元の共同通信社杯での権利がかかっていたので、相当うれしいですね」と狙い通りの優勝を決めて満面の笑みを見せた。次走は宇都宮ＦⅠ（4月１～３日）。着実に地力を付けて、勢いに乗る獅子が、今度は地元で最高のパフォーマンスを披露する。
（栗林　幸太郎）

　◇金子　幸央（かねこ・ゆきひろ）1993年（平５）１月25日生まれ、栃木県出身の31歳。101期。2012年７月静岡でデビュー。23年８月和歌山でＧⅢ初優勝を飾る。通算成績は904走276勝、35Ｖ（ＧⅢ１Ｖ）。１㍍73、72㌔。血液型Ａ。