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脇本新境地 番手差しⅤ GⅡ取手ウィナーズカップ決勝

 取手競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪・GⅡ「第8回ウィナーズカップ」の決勝戦は24日、第12Rで行われ脇本雄太(35=福井・94期)が優勝。賞金2800万円(副賞含む)を獲得した。脇本のウィナーズカップ優勝は19年以来2回目。また第9Rで行われた「ガールズケイリンコレクション2024取手ステージ」は坂口楓華(26=愛知・112期)が優勝、賞金290万円(副賞含む)を手にした。

 レースが終わり、地下通路に引き上げる前に古性と共に窓場の健闘を称え何度も背中を叩く。過去、自らの圧倒的な脚力で勝利してきた男が、ラインの力で勝ち取ったVだった。

 レースはダッシュ良く古性がスタートを決め、近畿ラインは前からの攻めになる。先頭の窓場の突っ張り先行が予想され、2番手を回る脇本のV確率は上昇した。勝負どころで北井が強烈に巻き返してくるが窓場は出させない。

 「後輩の2人の頑張りのおかげです。まだ不調の中での戦いでしたが、ラインの力のおかげで、今のコンデイションでも優勝することができました」

 今年1、2月は途中欠場もあり決勝に進んだのは2月奈良記念のみ。苦戦が続いた中でのVに喜びもひとしおだった。

 決勝戦はパワーだけでない新境地も見せた。北井との並走で内に包まれる態勢になったが「慌てずに対処しようと。不慣れな動きでしたが、ヨコに並ばれた時の経験になりました」と話す。古性との連係では古性が前になるケースはあるが、今後は力を付けている福井の後輩の寺崎浩との連係も増える。番手戦で勝ち取ったVは今後、大きなアドバンテージになる。

 「今年の不調はこれで少しは挽回できました。ダービー(いわき平、4月30日~5月5日)へ向けて体を整えます」

 圧倒的な脚力に加えて番手戦もこなす〝新ワッキー〟が、今後続くビッグレース戦線で最強を誇示する。(緒方 泰士)

 ◇脇本 雄太(わきもと・ゆうた)1989年(平元)3月21日生まれ、福井県福井市出身の35歳。県立科学技術高卒。08年7月プロデビュー。通算成績は918戦383勝。通算取得賞金は11億7951万円。主な優勝は第61、65回オールスター競輪(18、22年)、第27、29回寛仁親王牌(18、20年)、第73、76回日本選手権競輪(19、22年)、第71回高松宮記念杯競輪(20年)、KEIRINグランプリ2022、第3、8回ウィナーズカップ(19、24年)。1㍍80、72㌔。血液型A。

 ◆次走 優勝した脇本は4月20~23日の西武園記念、2着の古性は同4~7日の川崎記念、3着の清水は同11~14日の高知記念。

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