ニュース&記者コラム

【名古屋FⅠスポニチ杯最終日S級決勝】池野 涙のS級初優勝

 名古屋競輪のFⅠ「スポーツニッポン杯・KEIRINライジングスターズin名古屋」は8月18日、第12RでS級決勝戦が行われ池野健太(32=兵庫)が6番手からのロング捲りでS級初優勝&通算200勝を達成。

 A級決勝11Rは高田修汰(24=福井)が復帰戦を制し、近畿勢によるVリレーで幕を閉じた。

 池野は初の特選スタート。疲れを感じながらも積極的な走りで1着を並べ、リズム最高潮で決勝戦に臨んだ。

 池野―吉田―林―吉本―昼田―池田―北村で周回。赤板で林が先に切ると、S級初決勝の昼田がその上を叩いて先行態勢に。6番手に置かれた池野だったが「吉田さんにも〝力を出し切れば大丈夫〟と背中を押してもらえたし、中団の林君よりも先に仕掛けた」と最終ホームからロング捲りで前団をのみ込む。最後は吉田をさばいた池田の急追を振り切り、3連勝でS級初V&通算200勝のメモリアルゴール。検車場に帰還した池野を真っ先に出迎えたのは師匠の沢田義和だった。

 「デビューして8年。長くて苦しかった。自分は真面目だけが取りえ。手が届かないと思っていた。師匠の目の前で優勝できて本当にうれしい。忘れられない優勝になりました」

 あふれ出す熱い涙をしっかりと拭き取ってからファンが待つ表彰ステージへ。

 「来年はオールスターを走れるように。名古屋ダービーにも出場したい」と祝福の拍手に力強く応えた。(岡田 光広)

 ◇池野 健太(いけの・けんた)1992年(平4)1月6日生まれの32歳。109期生の在所順位1位として16年7月に大垣でデビュー。通算710走200勝。通算26VでS級優勝は今回が初めて。今年、日本選手権(いわき平)でGⅠ初出場を果たす。師匠は沢田義和(69期)。1㍍73、80㌔。血液型A。

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