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【記者コラム】脇本勇希 地元でS級初V達成

 13日から平塚で開催されたオールスター競輪は古性優作の今年GⅠ初戴冠で幕を閉じた。同期・窓場千加頼の捲りに乗っての強襲劇で、ファン投票1位の人気に応えた。その古性の優勝の立役者となった窓場。自身も準Vの見事な結果で、賞金ランクも9位にアップ。今年になって一気に覚醒。今後の大活躍も間違いなしか。

 13~15日に開催されたKEIRINライジングスターズ・福井競輪の「市田佳寿浩カップ(FⅠ)」は、脇本勇希(25=福井)が地元でS級初Vを達成。連日の番手戦をきっちりモノにしての3連勝。その動きには余裕さえ感じられた。ひと皮向けた脇本に注目だ。

 脇本は7月の福井記念で見事決勝戦へ進出。決勝では夢だった兄・雄太との兄弟連係を果たした。その興奮も覚めやらぬ間もなく、地元FⅠに出場となったが、直前の玉野FⅠ初日に落車で負傷欠場。不安を抱えての参戦。

 「骨は折れていないが肋骨が痛い。左腰部分の打撲もひどかった。3日間は動けなかったですね」

 幸い初日は特選からスタート。福井でバンク練習でも一緒になる貴志修己を目標の番手戦の競走。貴志が正攻法から突っ張り先行。後続の動きをけん制しつつ、直線で一気に抜け出しての勝利。

 「スタートの時に痛みはあったけど、走り出してしまえば大丈夫でした」

 準決も同期・谷和也の捲り追い込みの勢いを借りて最後はズバッと強襲。決勝戦は同県の上杉嘉槻を目標の戦い。

 「番手と自力では天と地の差があります。余裕はありますよ」

 上杉の突っ張り先行に乗り番手捲りでゴールを駆け抜け、念願のS級初優勝。

 「地元で優勝できてうれしい。前(自力)でも頑張れるように努力したい」

 今回は3日間、番手戦の省エネ走法だったが、自力でも上位で活躍できるようにレベルアップを目指す。

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