今年最後のGⅠ「第66回競輪祭」は24日、小倉競輪で決勝戦が行われ脇本雄太(35=福井)が優勝。賞金4790万円(副賞含む)を獲得した。2着は犬伏湧也で3着は松浦悠士だった。なお競輪祭終了後、12月30日に静岡競輪場で行われる「KEIRINグランプリ2024」の出場選手が決まった。
自身を含め数々のタイトルホルダー、大スターたちがはね返されてきたカベをぶち破った。2年連続3度目の競輪祭決勝に挑んだ脇本が、後輩の寺崎に乗り番手捲りでV。近畿勢としては65年の加藤晶(京都)以来59年ぶりとなる競輪祭Vで、グランドスラムへリーチ(残りは全日本選抜)をかけた。
「ホッとしています。頼もしい後輩が頑張ってくれた。競輪祭は特に獲りたいタイトルだった」
寛仁親王牌決勝に続いて寺崎マーク。準決後は「同じ失敗をしないように」と意気込みを示した。最終ホームからの犬伏の巻き返しに1コーナーから番手捲りに出た。
「親王牌の失敗があったから、今回獲れたと思う。犬伏君か松浦君のどちらかが入っているかなとは思っていた。キツかったけど振り切れて良かった。素直にうれしいですね」
準決終了時点で3年連続のグランプリ出場を確定させたが、2年3カ月ぶりのGⅠ制覇。胸を張って静岡での大一番に向かえる。
「油断せずにグランプリに向かいたい。古性(優作)君と一緒に頑張ります」
2年ぶりのグランプリ制覇、そして来年2月はグランドスラム達成へ、脇本の挑戦はまだまだ続く。(本間 正則)
◇脇本 雄太(わきもと・ゆうた)1989年(平元)3月21日生まれ、福井市出身の35歳。県立科学技術高卒。08年7月プロデビュー。通算成績は967戦408勝。通算取得賞金は12億7824万円。主な優勝はオールスター(18、22年)、寛仁親王牌(18、20年)、日本選手権(19、22年)、高松宮記念杯(20年)、競輪祭(24年)。KEIRINグランプリ2022。1㍍80、72㌔。血液型A。
◆次走斡旋 優勝した脇本雄太、2着の犬伏湧也は12月5~8日の松山GⅢ、3着の松浦悠士は30日~12月3日の大垣GⅢ。