毎年、この時期になると図ったようにSKCの出番が回ってくる。しかも今年は競輪祭が終わって直後の登板。タイムリーすぎるだろう…。なんて思いながらこの原稿を書いている。
競輪祭、大勝負となった昨年のグランプリ覇者・松浦悠士が破竹の4連勝で決勝進出。しかし決勝で3着に敗れて6年連続のグランプリ出場を逃し、S級S班陥落が決定した。
優勝は脇本雄太。決勝前に賞金枠での出場は確定していたが、同県の後輩・寺崎浩平のおとこ気のある先行勝負に応えた形だ。これでグランドスラムにリーチ。来年2月全日本選抜(豊橋)ではその偉業達成にも注目が集まることだろう。
岩本俊介が紙一重の差で最後のイスを守り切った。GⅠ優勝並みの賞金を誇るダービー2着。この貯金が最後の最後で生きた形だ。寂しいのは開催地・静岡支部の選手不在となったこと。深谷知広が準決勝で古性優作(斜行失格)のブロックを受けて郡司浩平と共に落車、棄権。この一戦に関してはSNS上でも賛否両論が飛び交っていたが、個人的には本気と本気でぶつかり合うのが競輪選手だと思っている。その結果、起こった事故。心の中で思うのは個人の自由だが、声を出して誰かを責めるといった行為には賛同しかねる。それが競輪ファンとしてのマナーだと思っている。
さて、ここからが本題。グランプリ初出場は北井佑季と岩本俊介の2人。いずれ南関勢は郡司浩平が主軸になる。岩本は神奈川勢後位を固める流れか。近畿は脇本雄太―古性優作が適材適所。関東も真杉匠―平原康多の並びですんなりだろう。清水裕友と新山響平は単騎か。あとは車番。これは前夜祭まで分からない。昨今の競輪は車番の善しあしがレースを大きく左右する。1番車を有するラインが必ず有利になるだろう。
結論を言えば、まだ誰から買うかは決めていない。競輪ファンにとっては、ここからの1カ月間が至福の時間。競輪を愛する仲間たちと、酒を酌み交わしながら、じっくり考えたい。(岡田 光広)