
男子127期、女子128期が、5月2日から開催された熊本のルーキーシリーズを皮切りに、プロデビュー。今回生は養成所の第3回記録会で、史上最多の26人がゴールデンキャップを獲得。将来性豊かな素材がそろっている。今後の成長が楽しみでならないが、プロの先輩たちも進化を求めて鍛錬は怠っていない。
その一人に挙げられるのが、ガールズ3期生(106期)の奥井迪(43=東京、写真)だ。現在の通算勝利は608勝。ガールズでは3位の勝ち星を挙げている(1位は石井寛子の676勝)。
GⅠの優勝はないが、昨年のパールカップで準V。石井貴子(千葉)の逆転を許したが、奥井らしい大逃げで場内を沸かせたのは記憶に新しい。デビュー当時から自力に徹した戦いぶりで、現在もバック本数は20回を超えるなど、魅せる競走でファンの人気も高い。
今年一発目のGⅠ岐阜オールガールズクラシックは予選で5着に敗退し、上位への進出を断たれた。体調を崩していたようだが「万全の状態でも(他の)レベルが高かった。(佐藤)水菜ちゃんはGⅠの決勝で600㍍もがいている。自分も進化をしないとダメ」と危機感を感じた。その後の高松(5~7日)は奥井らしいパワーを前面に出した競走で3連勝。
「ファンの皆さんの後押しがあって気持ちで踏みました。パールカップは去年、悔しい思いをしたんで、今年は獲るという気持ちで走りたい」
新しい練習も取り入れて挑戦は続いている。「まだまだ、私には伸びしろがある(笑い)」
さらなる進化を目指す奥井の走りに注目だ。(下野 章雄)