ニュース&記者コラム

寺崎 GⅠ初制覇 函館GⅠ「オールスター競輪」

 やったぞ、GⅠ初優勝――。函館競輪ナイターGⅠ「第68回オールスター競輪」の決勝戦は17日、11Rで争われ、脇本雄太の逃げに乗った寺崎浩平(31=福井・117期)が番手捲りで優勝。「KEIRINグランプリ2025」(12月30日、平塚競輪場)の出場権利と優勝賞金6500万円(副賞含む)を獲得した。2着は古性優作、3着は南修二。近畿勢が上位独占を決めて1番人気の決着だった。

 近畿ラインの4車が前を取った時点で寺崎のV確率は大幅にアップ。脇本が太田を突っ張った時点でマックスになった。あとは捲ってきた吉田に合わせて踏み込むのみ。後ろの古性を封じてゴールを駆け抜けた。

 「脇本さんの後輪だけに集中しました。前の脇本さん、後ろを固めてくれた古性さん、南さんのおかげです。ゴールまで長くて勝った実感はなかったです」

 近畿ラインの先頭で果敢に走り、何度もVに貢献してきた。〝次は寺崎の番〟は誰もが認めるところ。最強の脇本の番手という位置が決まった時はプレッシャーもあったが、チャンスを逃さず一発でものにした。

 今年はスタートから好調をキープ。GⅠタイトルに最も近い男だった。持ち味のスピードはもちろん「戦法の幅が広がったのでレースに自信を持って臨めています」と、近畿ラインの主役としての活躍が続いた。王者・古性も何度も強さを称える。31歳と競輪選手としての全盛期を迎え、全てのピースがかみ合ってきた。

 函館に来る前、妻でガールズ選手の舞織からは「自信を持って頑張ってきて」と見送られた。この時ばかりは表情を崩した。次のビッグレースは地元福井でのGⅡ共同通信社杯(9月12~15日)、後半戦のGⅠレース、そして初のグランプリが待っている。「しっかりチャンスをものにできたので、次はラインの先頭でタイトルを獲りたい」。さらなる高みを目指し激走を誓った。(緒方 泰士)

 ◇寺崎 浩平(てらさき・こうへい)1994年(平6)1月4日生まれ、福井県福井市出身の31歳。法大卒。20年1月、117期の早期卒業生としてプロデビュー。通算成績は330戦118勝。通算取得賞金は2億5151万円。主な優勝は第68回オールスター(25年)。1㍍72、78㌔。血液型O。

 ◆次走 寺崎浩平は9月1~3日の武雄FⅠ、2着の古性優作は9月12~15日のGⅡ・福井共同通信社杯、3着の南修二は28~31日の西武園記念。

 ▼南 修二(3着)前が強いので隙のないようにと。またつくり直してビッグで成績を残せるように。
 ▼松本貴治(4着)寺崎君のところまでと思ったがそこまで潜れなかった。
 ▼吉田拓矢(5着)古性さんが追い上げたところで行ければ…。状態が良かっただけに悔しいですね。
 ▼佐藤礼文(6着)集中していて一瞬に感じた。また脚力をつけないと。
 ▼太田海也(7着)初手でミスした。悔しい思いをしないように練習します。
 ▼岩津裕介(8着)一番良くない展開になった。またしっかり練習します。
 ▼脇本雄太(9着)できる限りのことはした。(地元の共同通信社杯へ)間に合わないかもしれないが、まずは治療に専念したい。

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