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【記者コラム】サトミナ前人未到‼偉業への挑戦

 今年最後のGⅠ競輪祭、競輪祭女子王座戦が19日に小倉で開幕した。ここで毎年話題になるのが暮れのグランプリへの出場権争い。今年もボーダーライン上の選手の動向に注目が集まっている。今年のGⅠを制した吉田拓矢(茨城)、寺崎浩平(福井)、脇本雄太(福井)、嘉永泰斗(熊本)の4人は確定。賞金1位の古性優作(大阪)、同5位・真杉匠(栃木)、同6位・郡司浩平(神奈川)も圏内。あと2枠を争う形になっている。

 この時点で毎年考えるのがグランプリでのライン。どう並ぶかは分からないが既に近畿勢が3人もおり、有利なのは明白。関東勢もラインができそうで対抗勢力になりそう。面白いグランプリにするには、もう一つラインが欲しい。それだけに郡司を援護できる南関勢に乗ってきてほしいと思っている。現在賞金ランク9位の深谷知広、同13位・松井宏佑の頑張りに期待している。

 女子の方はグランプリの出場権争いも気にはなるが、それよりも注目しているのは佐藤水菜の前人未到の偉業への挑戦。今年は4月のオールガールズクラシック、6月のパールカップ、8月の女子オールスターで優勝。ここまで女子のGⅠを全て制覇している。ここも勝てば、女子の4GⅠ全てを同一年に制する年間GⅠグランドスラムを達成するのだ。女子初のグランプリスラムも成し遂げた女子オールスター後は、日本代表でもある自転車競技に専念。10月にチリで行われた世界選手権女子ケイリンで、2年連続となる金メダルを獲得。女子スプリントでも銀メダルで、世界を相手に大活躍した。

 競輪祭女子王座戦は昨年完全優勝で制しており、小倉は相性のいいバンク。国内のガールズケイリン参戦は久々になるが、スピードの違いは明らか。歴史的偉業達成の瞬間を見たい。

 ◇鈴木 智憲(すずき・とものり)1967年生まれ、愛知県出身の58歳。92年スポニチ入社。97年から2年間、競輪記者を経験。当時は神山雄一郎、吉岡稔真が東西の横綱として君臨していた。24年4月に26年ぶりに現場復帰。

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