
第3回競輪祭女子王座戦を優勝した佐藤
連覇と年間グランドスラムという金字塔を打ち立てた佐藤に笑顔はなかった。後方2番手から打鐘付近からスパートして先頭。最終4コーナーで後続が大規模な落車。最後は梅川の追撃を¼車輪振り切り「あんまり喜べない。みんなで無事ゴールができるレースが…」と顔を曇らせた。
それでも世界で見せつけた脚力は輝いていた。10月にチリで開催された「UCIトラック世界選手権」の女子ケイリンで連覇達成の金メダル、女子スプリントで銀メダルを獲得した。腰を痛めた影響で前検日はトーンは低かったが、今節から使用する新車とともに初日、2日目と圧倒的なスピードを見せつけて連勝。「自分のベストを尽くすだけ」と完全Vで締めた。
12月29日には地元平塚でガールズグランプリが行われる。3年前は落車再乗して5着だった。「今度こそ優勝したい。胸を張ってうれしいと言えるように」と年末の決戦に思いをはせた。(杉浦 友樹)
◇佐藤 水菜(さとう・みな)1998年(平10)12月7日生まれ、神奈川県茅ケ崎市出身の26歳。茅ケ崎高卒。18年7月、プロデビュー。師匠は対馬太陽。通算成績は307戦225勝。通算取得賞金は1億3303万円。主な優勝はガールズグランプリ2023、第1、3回オールガールズクラシック(23、25年)、第2、3回競輪祭女子王座戦(24、25年)、第3回パールカップ(25年)、第1回女子オールスター競輪(25年)。1㍍63、59㌔。血液型A。


