29回目を迎えた中野さんの冠レースに今年もＳＳ班３人をはじめ好メンバーが集まった。脇本、新山ら強力な自力タイプがクローズアップされるけど、場所は久留米。毎回言っているけど、九州地区の選手には他地区の選手には優勝を譲れないくらいの強い気持ちで臨んでほしい。

　施行者が掲げる売り上げ目標額は57億円。宮杯（高松宮記念杯）直後でお疲れのところ脇本、新田、新山、翼（北津留）ら主力級が元気に参加してくれたのは大きい。競輪界はこのところのビッグレースの売り上げで苦戦を強いられているけど、メンバー的には申し分ない。ぜひ、売り上げ目標を達成してもらいたい。

　それでは初日の特選を占おう。人気は脇本が背負うだろうけど、宮杯から中４日の開催で疲労も蓄積しているだろうから不安もある。メンバーを見る限り新山が宮杯決勝のお返しとばかり先行勝負を貫く。流れは新田に絶好。車間を空けて新田―成田が浮上を果たす❸❼から外を脇本が強襲する❸＝❶と狙う。新田が脇本を合わせるようだと好調東口がインを突っ込む❸＝❾が面白そうだ。吉田は宮杯でひと息の印象だった。同じように同杯で落車した翼（北津留）についてはまず1走を見てからの判断になる。（スポニチ本紙評論家・吉岡稔真）