武雄競輪の第2回施設整備等協賛競輪「飛龍賞争奪戦(GⅢ)」は28日、12Rで決勝戦が争われ、荒井崇博(43=佐賀)が6番手から強烈に捲ってV。19年4月の武雄記念以来、通算16回目、地元の武雄では5回目のGⅢ制覇を果たした。番手捲りの松岡辰が2着、荒井マークの五十嵐が3着に入った。
荒井崇博(43=佐賀・82期)が19年武雄以来となる通算15度目、地元武雄では5度目となるGⅢVを飾った。
レースは坂本―内藤―荒井―五十嵐―上田―松岡辰―松岡貴―原田―高原で周回を重ねる。残り2周を前に原田―高原が上昇するが坂本は突っ張って出させず、原田―高原は車を下げる。打鐘で上田―松岡辰―松岡貴が坂本を叩いて先制。坂本が4番手をキープして荒井は6番手。原田は後方8番手に置かれる。バックで力強く踏み上げた荒井が前団を一気に捉えると食い下がる松岡辰を振り切り1着でゴールを駆け抜けた。
レース後はヘルメットをスタンドに投げ入れ右手を大きく突き上げて、地元記念Vの喜びを爆発させた荒井は興奮さめやらない表情で「強かったね、俺が。(車が)出たね。天才かと思った」。まずは荒井節で報道陣を和ませると、その後は本音も。「ハラケン(原田)に後ろから行かれたら〝ハラケンが強かった〟で済ませようと思っていた。ただ、熊本勢には負けたくなかった。勝てて良かった」。熊本勢とは別線で戦い、力勝負でねじ伏せた。最高の形で地元GⅢのフィナーレを迎えた。1着の荒井の次走は松阪FⅠ(12月17~19日)、2着の松岡辰は豊橋FⅠ(同12~14日)、3着の五十嵐は小田原FⅠ(同9~11日)。
◇荒井 崇博(あらい・たかひろ)1978年(昭53)4月3日生まれ、佐賀県出身の43歳。82期生として1999年4月に佐世保でデビュー。これが通算55回目、GⅢは16回目のV。地元の武雄では5回目のGⅢ優勝。1㍍77、77㌔。血液型A。