玉野競輪のGⅢ開設73周年記念「瀬戸の王子杯争奪戦」は3日に決勝戦が行われ、松浦悠士(33=広島)が23年7月小松島以来、通算20回目のGⅢ優勝を決めた。2着は岩津裕介、3着は山口拳矢。なお、4日間の総売り上げは65億2470万5900円で目標の58億円を大幅に上回った。
的確な判断と勝負強さが大一番でも光った。目標の取鳥が早めに巻き返した真杉と踏み合いになると、松浦はもつれたところを逃さず自力に転じて捲り、Vゴールを駆け抜けた。
「取鳥君が真杉君を出させない先行をして、僕と岩津さんにチャンスが出た。間合いを取って(別線に)来られる前に行かなきゃと」。勝負に対する厳しい姿勢と、適切な判断がVへつながった。
これで今年は初Vとなった。「GⅢで満足はしてない。高いところや、いろいろな開催でV争いに参加できれば。GⅠ、GⅡでしっかり絡むことが目標なので」。見据える先はビッグレース。勝ってかぶとの緒を締める。この先はGⅡウィナーズカップ(21~24日、取手)、GⅠ日本選手権(4月30日~5月5日、平)と続く。「自力はまだ納得してないので、体をつくりながら、しっかりダービーに向けて追い込んでいきたい」。GⅢVで勢いに乗る王者が、今後も強い走りを見せていく。
◇松浦 悠士(まつうら・ゆうじ)1990年(平2)11月21日生まれ。広島県出身の33歳。98期。10年7月熊本でデビュー。19年11月競輪祭でGⅠ初V。23年KEIRINグランプリ優勝。通算優勝は63V(GP1V、GⅠ3V、GⅡ5V、GⅢ20V)。1㍍68、73㌔。血液型O。
◆次走 優勝した松浦悠士と3着の山口拳矢は取手GⅡウィナーズカップ(21~24日)、2着の岩津裕介は別府FⅠ(11~13日)。