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【競輪選手養成所卒業記念レース】松井、荒川が卒記チャンプ

 日本競輪選手養成所の第123回生(70人=1人欠場)と第124回生(女子12期生=23人)の卒業記念レース決勝が3月2日、静岡県伊豆市の同所で開催された。

 男子は在所1位の荒川達郎(23=埼玉)が優勝、ガールズは在所2位の松井優佳(23=大阪)が完全優勝を飾った。ガールズの完全Vは122期生の畠山ひすい以来7人目。

 なお第123回生と第124回生は3日卒業式、10日に選手登録後、4月30~5月2日(宇都宮)の「競輪ルーキーシリーズ」を皮切りにプロデビューする。

【男子】荒川 冷静な運びで差し切り

 荒川が卒業チャンプの称号と同時に在所成績1位の座を手にした。卒業記念を迎えた時点では在所3位。「1走目は外に浮いたが、レースごとに感触が良くなった」と振り返る荒川は決勝戦を「1周半から先行しようと思って」臨んだ。

 レースは「思いのほか皆の仕掛けが早かったので勝ちに徹した。届かないと思ったがギリギリ届いて良かった」。保田追走から浮島の捲りに切り替える冷静な運びからゴール前で差し切り優勝。「1着で終われて良かった」と喜びを語った。

 荒川の夢は師匠(太田真一)と同じ「逃げてグランプリを勝てる選手」。それだけに決勝戦も「逃げて勝てたら」と内容には少し物足りない表情も見せた。師匠には「10カ月間、元気に頑張りました」と在所1位と卒業チャンプの恩返しもできた。今後は「関東を代表する先行選手」を目指す。勝負強さを備えたルーキーがデビューする。

 ◇荒川 達郎(あらかわ・たつろう)1999年(平11)6月30日生まれ、埼玉県朝霞市出身の23歳。日体大卒。主なアマ成績は20年インカレ代替大会でチームスプリント1位、21年インカレでケイリン2位。師匠は太田真一(埼玉=75期)。1㍍70、75㌔。血液型O。

【女子】松井 ガールズ7人目完全V

 3連勝で決勝戦を迎えた松井は「今、踏んだ方がいいかな」と冷静に後続の動きを見極め、最終2角3番手から捲って真っ先にゴールを駆け抜けた。「最後はがむしゃらに踏んで踏み切れた」と全力を出し切り、昨年の畠山に続いてガールズ7人目の完全優勝の偉業を達成。「優勝を目標にしていたけど、まさか優勝と思っていなかったのでうれしい」と喜びを語った。

 松井は「高校を卒業する時に自転車だけでなく、いろいろなことを学びたい」と大学進学を選択。大学時代にアマ歴を残してガールズ選手の道を志した。目標とする選手は古性優作。「岸和田で練習させてもらった時に〝どうしたら早く走れるか〟とか私にも教えていただいた。古性さんは強くて優しい」。身近に最強の選手がいるのは心強い。

 「自分は自信がないタイプなので練習して自信を持てるように。将来はグレードレースで活躍できるように」。〝ガールズの古性〟を目指して練習に励む。

 ◇松井 優佳(まつい・ゆうか)1999年(平11)4月27日生まれ、大阪府吹田市出身の23歳。同志社大卒。主なアマ歴は21年のインカレで500㍍TT1位、女子スプリント1位。師匠は陶器一馬(大阪=86期)。1㍍64、61㌔。血液型AB。

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