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【記者コラム】25年は近畿勢が圧倒する

 いよいよ来週、豊橋で今年最初のGⅠ全日本選抜が開催される。12月30日の平塚GPを目指す競争も本格的に始動。今年のビッグ戦線はどうなるのか。個人的な見解を記しておく。

 結論から。25年は近畿が圧倒すると思っている。古性優作が昨年のGP勝利者インタビューで「来年は近畿で全部GⅠ優勝して、近畿9人で乗りたいですね。グランプリに」と宣言。そこまでは現実的でないかもしれないが、王者を筆頭に、脇本雄太と昨年ブレークした窓場千加頼。そこに寺崎浩平も加わった。特に寺崎は練習仲間が「やばいっす。一段、いや、二段、三段強くなっている」と目を丸くするほど成長した。

 寺崎は〝競輪力〟の向上も著しい。今年の大宮記念、二次予選で後方のまま仕掛けられず。勝ち上がったが、内容は本人も認める「最悪」。同日、同県の先輩である脇本が突っ張り先行で完勝した。翌日、準決で寺崎も突っ張り先行を敢行。「脇本さんにあのレースを見せられたら」と競輪らしく走りに走りで応えて挽回。競輪に専念して1年、走りも気持ちも成長した。

 加えて近畿にはアドバンテージがある。古性がGP覇者として常に1番車であること。初手が大事な現代競輪では、直結する車番も超大事。最内枠で常に初手を選ぶ立場なのは〝鬼に金棒〟だ。ちなみに古性は松阪、奈良記念と動きは本来のものでなかったが、記念はいつも調整なしで疲れマックスの状態。仕上げてくるGⅠでは出来が違う。心配は無用だろう。

 さらに、まだ計算できる戦力とは言えないが、市田佳寿浩(76期=引退)の息子・龍生都が早期卒業でデビュー。S級まで特進するのは時間の問題だろう。超新星が加われば、近畿帝国に手が付けられなくなる。12月30日の平塚、近畿勢が何人走るか注目したい。

 ◇渡辺 雄人(わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の29歳。法大卒。18年4月入社、20年1月からレース部・競輪担当。22年は中央競馬との二刀流に挑戦。23年から再び競輪一本に。愛犬の名前は「ジャン」。東日本の記者としては真杉匠の3つ目のタイトルや、深谷知広のS班復活を応援したいところ。

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