競輪用語は難しい?
先日、競輪を覚えたばかりのファンの方と話す機会があり「ネット中継の解説を聞いても難しい用語が多くて分からない」と嘆いていた。確かにビギナーは日常生活で耳にしたことがない専門用語が飛び交う世界。競馬やボートよりも複雑なイメージを持たれがちだ。だが一度覚えてしまえば競輪がもっと面白くなること間違いなし!今回は頻出ワードを解説したい。
☆バックを踏む 競輪用の自転車はブレーキがない。そのため減速するにはペダルを逆回転。「バックを踏む」ことでスピードが落ちる。「何度もバックを踏んで脚を使った」と振り返る選手も。この動きは意外と脚力の消耗が激しいのも覚えておきたい。
☆ハウス 〝自転車の格闘技〟競輪で相手選手との接触は日常茶飯事。その中で前後を走行しているタイヤ同士が接触することを「ハウス」と言う。この接触が落車の原因になることも。選手は「ハスる」「ハスった」とよく使う。
☆カマシ先行 先行パターンは3つに分けられ、その一つが「カマシ」。他の先行選手がペースを落としている隙を狙い後方から一気に仕掛ける。奇襲の意味合いが強かったが、近年は先行の主戦法。ちなみにカマシは相撲の「ぶちかまし」が由来と言われている。残り2つは7車立てになって増加した突っ張り先行、他のラインを抑え込んでからスパートする抑え先行。
☆ズブズブ ラインの番手と3番手の選手が1、2着で決着し、先頭を走った選手が連対できなかった時に使う表現。「ラインの突き抜け」も同様。自力選手が◎で連対を外し「ズブズブ」なら2車単は好配当が期待できる。
この他にも「タレる」「アンコ」など〝ツウ〟な言葉はたくさん。ビギナーの方はぜひ覚えて競輪を楽しんでほしい。
◇小野 祐一(おの・ゆういち)1983年(昭58)10月26日生まれ、秋田県出身の39歳。06年スポニチ入社。予想では調子、ラインの結束力を重視。今年は紫波(岩手)、泉崎(福島)、境川(山梨)などの自転車競技場へ足を運びたい。