８月17日まで函館競輪で開催されていた第68回オールスター競輪は寺崎浩平（31＝福井）のＧⅠ初優勝で幕を閉じた。

　立役者となったのは同県の偉大な先輩である脇本雄太（36＝福井）。リオ＆東京大会のオリンピアンで、競輪界ではグランプリスラム（グランプリ、ＧⅠ全制覇）の偉業を達成した最強の男である。そのレジェンドがけん引役を買って出たのは、寺崎のこれまでの頑張りが認められたということだ。義理、人情、ギブ＆テイク。さまざまなヒューマンドラマが凝縮されている競輪はやっぱり面白い。

　しかし今年の暑さは異常だ。もはや地球温暖化ではなく、沸騰化である。気温35度超えなら、バンク内は40度を軽くオーバーする。18～20日に開催された名古屋競輪では、通常２周の選手紹介を急きょ１周に短縮した。たかが１周、されど１周。シンプルだが選手の命を守る暑熱対策としては適切だったと思う。（岡田　光広）