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【記者コラム】ガールズケイリン進化へ提案

 パールカップどうでしたか?5月24日に行われた産業構造審議会、製造産業分科会、車両競技小委員会。競輪の今後の方針を示す会で設定された大目標は「25年度売り上げ1兆2500億円」。その達成に向け「ガールズケイリンのリブランディングへの取り組み」も1つの軸とされた。

 従来の価値やイメージを、時代やニーズに合わせて再構築すること――。これがリブランディングの意味。ガールズケイリンが定着した今こそ、開拓と進化を図る。そのコンセプトは「プロスポーツ競技のまんなかへ」。実現に向けて「環境整備」、「競技力向上」、「レースの拡大」、「女子スポーツとしての地位獲得」この4つが肝とされた。初GⅠパールカップの盛況を見ても可能性は無限だ。

 そこで1つ。「ミッドナイトにおける競走得点順の車番の廃止」を検討してほしい。選手から何度も「点数順の車番はやめてほしい」と耳にした。これは内枠、外枠どちらの選手からも聞く。ファンも同じようなレースばかりでは退屈。何より目指すべき「競技力向上」を阻害している。

 1番強い1番車の後ろに2番目に強い2番車。1番車がどーんと仕掛けてあとは3着争い。そこに競技性はない。確かにミッドのニーズに応えているのかもしれないが、強い人と弱い人の差は埋まらず底上げもできない。いろいろ展開で走って経験を積む。これこそ競技力向上につながるのではないか。その先の「プロスポーツ競技のまんなか」へ、ミッドも均等に車番が割り振ってほしい。

 リブランディングは始まったばかり。改善、進化の余地はいくらでもある。その一助になるなら記者も身を粉にしよう。ファン、選手の声を聞いて「ガールズケイリン」という確かなブランドを確立してほしい。大目標の売り上げはもちろん、100年後まで続くガールズケイリン見据えて。

 ◇渡辺 雄人(わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の28歳。法大卒。18年4月入社、20年1月からレース部・競輪担当。昨年は中央競馬との二刀流に挑戦。今年から再び競輪1本に。

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