3月4日から6日まで開催された松阪競輪のFⅡナイターガールズケイリン。ガールズでは初の準決を含めた6R制のトーナメント方式で行われた。
ガールズ最強の児玉碧衣を筆頭に実力者が顔をそろえたが、やはり戦前の予想通り児玉が強かった。
前2日は当然のことながら決勝戦もライバルと目された柳原真緒を相手にしないほどの完勝劇。目の前の柳原の動きを確かめながら、1半から一気にスパート。巧追した小林莉子を寄せ付けず完全V。これで今年に入って5場所連続優勝。1月四日市の予選3着を除き全て1着。勝率は9割を超えるハイアベレージ。〝女王〟児玉が今年もガールズケイリンをリードする。
そのシリーズで存在感を示したのが120期・在所1位の吉川美穂(29=和歌山、写真)だ。決勝戦は終始、児玉―小林の後ろで流れ込む形での3着に終わったが、勝ち上がりを2、2着にまとめた動きは印象的だった。
予選は前受けから飛び付いての捲り、2着権利(3着1人)の準決は切り替えて2センターから踏み込んで突っ込んだ。「余裕はありました」と冷静な立ち回りに加え、直線の鋭い伸び脚は調子の良さがうかがえた。
昨年7月の本デビュー以降は悩んだ時期もあったが、22年初戦の伊東で優勝。2月名古屋では奥井迪を破ってのVと本格化だ。
「奥井さん相手に優勝して自信になりました」とメンタル面も大きい。「組み立てが下手ですね」と課題も口にするが、流れに乗った時は持ち前の回転力を発揮しよう。
4月平塚GⅢ最終日で行われるガールズフレッシュクイーン(118期及び120期の平均競走得点上位者の争い)に向けてさらに勢いをつけたい。