ミッドナイトフィナーレ

2018年の年越しは小倉ミッドナイト競輪で――。今年最後の小倉ミッドナイト競輪が29日から31日まで3日間にわたって開催される。

 

通常の7レース制チャレンジ戦トーナメント(第1~7R)に加え、70周年記念レース「ミッドナイトフィナーレ2018」として3日間とも最終第8Rで単発の企画レースが実施される。29日はA級3班チャレンジ戦、30日はA級1、2班戦、31日はガールズの単発レースに7~9月のミッドナイト競輪優勝者から斡旋された各7人が出走。2018年最後の熱いバトルは見逃せない。

 山原 パワーで押し切る

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◇31日8Rガールズ企画レース◇

◎57山原さくら 26高104知①①❶
〇55梶田 舞  31栃104岐阜①①❷
▲55小林莉子  25東102宮①①❶
☆55細田愛未  23埼108取①①❸
△53坂口楓華  21京112①③❸
52増茂るるこ 27東102④⑥②
51土屋珠里  22栃110③④❺

好メンバーの激突も今期9Vを誇る山原が一歩リードする。踏める距離の長さを生かし、カマシか早めのまくりで押し切りへ。しっかりとパワーを発揮する。ただ、小倉では14年11月の完全Vから9場所優勝がない。うち、決勝2着が6回。惜敗が多かった悔しさを、ここできっちりと晴らす。

 

小林も直近2場所連続完全Vと勢いづく。前々走京王閣決勝では最終Hから仕掛けて前に出た山原に切り替えてG前で差し切った。好位からの追い込みを基本にした自在戦でV争い。

 

梶田は10月川崎で3連勝を決めてから優勝がないが実力は十分。スマートな運びから切れ味を発揮し、まくりか追い込みで浮上。

 

細田も安定感があり11月福井で今期4度目のV。最終バック先頭12回(9月以降)は山原の20回に次ぐ積極さ。タイミングを逃さず出て好勝負。攻め多彩な坂口も連候補として要警戒。

自力型・太田が軸

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◇チャレンジ7R制決勝(31日7R)想定メンバー◇


◎77太田将成 22城三113逃げ
○74白川裕也 40青三085追込
▲76藤井 将 24広三113逃げ
☆76菱沼元樹 24埼三111逃げ
△75栗田雅也 39静三084両方
74島村 匠 22福三111逃げ
72山口龍也 23長三111逃げ

7レース制チャレンジ戦(49選手が出場)は通常の勝ち上がり方式。主力の多くは若手の自力型。太田は2場所決勝を外しているがデビュー後2Vなど力はやや上位。同期藤井のほか菱沼、島村ら同型を制して粘り込むか。白川が北日本で太田と連係。9月宇都宮では予選、準決と太田の番手回り。予選はまくった太田が1着も、連結を外した白川は3着。準決も太田3着、白川4着でワンツーは成らず。ここはしっかり決めたい。

 

藤井は11月川崎で初V。まくり基本に、別線の動向を見ながらの仕掛け。展開が向けば一気に浮上。菱沼もパワーがある。今期は優勝がないが決勝2着2回。果敢に攻めて押し切りも。今期3班に下がった栗田は11月以降に2V。4場所前の富山決勝では太田を破った。ここも動いて好走。島村は地元戦に気合。9月玉野以来、積極策で今期2度目のVも。山口は島村と九州、同期で連係となるか。

自力で逃げる植原

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◇29日8Rチャレンジ企画レース◇


◎77植原琢也 24埼三113逃げ
○78福永大智 20大三113逃げ
▲77薦田将伍 20媛三113逃げ
☆76夏目新吾 30静三103逃げ
△76鮫島康治 36大三111逃げ
76一ノ瀬匠 30佐三092逃げ
70三浦 綾 27城三105逃げ

7人全員が自力型。その中で植原、福永、薦田が同期対決に気合。7月デビュー後のV数は植原が5回で最多。福永と薦田は3回。植原は福永と前走防府でも対戦。前でペースを握り最終1角まで引き付けてスパート。中団からまくった福永は不発で3着まで。合わせて逃げ切った植原が今期5度目のVを決めた。勢いに乗り初対戦となる薦田、さらには力ある夏目ら他の同型もまとめて退けるか。

 

防府で主導権を握れず植原に敗れた福永が、逃げ切りでのリベンジに燃える。大阪同士の鮫島がおり、同郷で連係となれば戦いやすい。ケガが響き昨年デビュー後に足踏みした鮫島は今期に入り上昇。ここは後輩の福永に前を託すか。追加出場の薦田は前回の小倉ミッドナイトで3連勝。その流れでここも好走する。夏目は交通事故の影響で今期3班も、力は1班上位レベル。積極策でV争い。一ノ瀬も実力接近で争覇圏。三浦はもつれると出番も。

鋭いまくりの森山

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◇30日8R1、2班戦企画レース◇


◎95森山智徳 35熊一098逃げ
○92栗田貴徳 35媛一093両方
▲92藤井昭吾 32滋一099逃げ
☆92北川大五郎 27大一103逃げ
△92磯島康祐 26青一105逃げ
93中石昌芳 43広一081追込
88馬場和広 27埼一098逃げ

自力型が多いが、一歩リードはまくり基本の組み立てで安定した成績を残す森山だ。S級から下がった今期は8月武雄モーニング、9月小倉ミッドナイト、11月岐阜FⅡ(昼間)と3V。うち武雄と小倉は7車立てで得意のまくりを決めて勝利。3場所前の岐阜FⅡは9車立てで、この時は最終ホームから先行。早めの仕掛けで押し切り、攻め幅の広さをアピールした。ここも好機に仕掛けてパワーを見せる。後ろは栗田か。動くことも可能だが、ここは追い込み型の中石次第で森山に前を託しそう。

 

近畿は藤井と北川。ともに自力が持ち味も、11月富山FⅡ初日は藤井―北川で連係。ここも藤井が前か。ペースを握ればワンツー十分。磯島も積極的な仕掛けで上昇気配。ラインができるかどうかによって仕掛けるタイミングは変わってきそうだが、どうあれ力はしっかり出し切る。中石は勝てる位置取りからV争い。底力ある馬場も軽視できない。