□前橋競輪ＦⅠ「スポーツニッポン杯」は、６日から８日まで３日間にわたって開催される。

□Ｓ級とガールズ、Ａ級で１日12レース。メインのＳ級戦には実力上位で近況好調な阿竹智史のほか野口裕史、河合佑弥、佐伯辰哉、吉本卓仁、小川勇介、桜井正孝、嶋津拓弥、白岩大助らが出場。

□ガールズは実力No・１の小林優香が今年初めて３日間の勝ち上がり戦に登場。完全Ｖへ世界レベルの強さを発揮する。

スポニチ杯の中心は阿竹だ

≪阿竹が快進撃‼≫

□苦境を乗り越え、阿竹智史が勢いづく。昨年10月の落車で左鎖骨骨折。２月に戦列復帰すると初戦から好走しＦⅠ２場所で決勝２着。３月玉野記念では７年ぶりにＧⅢ優勝を決めた。４月大宮ＦⅠではハイパワーのトルーマン相手に500走路でペース駆けに持ち込み、内に詰まったトルーマンを不発にして逃げ切り勝ち。前走伊東ＧⅢでも初日にトルーマンを下し１着。準決４着で決勝は外したが悪くない動きを見せていた。

□思い返せば昨年10月の落車負傷は当地前橋での寛仁親王牌３日目のレースだった。悪い印象は、ここで好成績を挙げて打ち消す。自力でも十分に優勝を狙えるが、中四国同士の佐伯辰哉や同県後輩の小川丈太との連係も。どうあれ状況に応じた運びでしっかり結果を出す。

□Ｓ級初Ｖが間近と目される新勢力が野口裕史と河合佑弥。

□陸上ハンマー投げ元日本王者の野口は１７年７月に34歳でデビューして昨年９月にＳ級へ。その後、ＦⅠでは７回決勝に進み２着が２回。記念は１月大宮で初めて決勝に進んだ。

□昨年７月デビューの河合は大学まで野球で鍛えた高い身体能力を武器に順調にステップアップ。今年１月にＳ級に特進し、ＦⅠ５場所で３回決勝に進んだ。将来のスター候補として注目される両者。積極果敢な走りで力をアピールする。ただ、河合は４月和歌山ＦⅠで落車（滑入５着）し、その後に１場所欠場。状態面が気になる。

□吉本卓仁は昨年１２月伊東記念での落車で右鎖骨骨折。復調途上だが底力は軽視できない。同県小川勇介の前で機動力発揮。福岡でのワンツーへ気合の仕掛けを見せる。

□小川勇も近況は目立ったヒットがないが、吉本の動き次第では浮上が考えられる。

□動いての勝負は桜井正孝も同じ。小回りの当地で後方に置かれる失敗は許されない。シビアに好位を取って踏み込めば出番がある。嶋津拓弥も動けるが、野口と同乗なら南関で連係。直線追い込んでのＶに懸ける。

□白岩大助は埼京で河合の番手を回れるか。２月地元戦の大宮ＦⅠ予選では逃げた河合を差してワンツー。ここではそろって勝ち上がり、決勝でのタッグを実現させたい。

５月８日＝第12レース・先頭固定2035㍍【阿竹中心】発走16時30分

小林　優香

≪優香　ハイパワー魅せる≫

□東京五輪でのメダル獲得を目指して競技に重点を置いた生活を送る小林優香は、３月以降に単発レースに２回出走。３月２４日、大垣ガルコレで昨年ＧＰ女王の児玉碧衣との力勝負を制すと、４月28日、伊東ガールズインターナショナルではグロ、ファンリーセンの外国人選手２人を破った。

□疑いなく実力は国内トップ。世界でも通用するハイパワーがここでも他を圧倒する。

□梅川風子と鈴木美教が上位レベルの脚力で小林に挑む。ともに動いて好勝負。勝つためには、タイミングを計りつつ小林よりも先に仕掛けてスピードに乗りたい。

□小林と同門の内村舞織も近況成績がアップ。姉弟子との初対戦に闘志。自在戦でＶ争いへ。増茂るるこは今年10場所で８回決勝に進出。動ける脚質を生かして上位食い込みも。

決勝は５月８日第８レース