南関のエース初戴冠へ

郡司の真価


 17年の無念さを力に、郡司浩平が初のダービー制覇に挑む。2年前、3月の高松ウィナーズカップでGⅡ初優勝を決めた郡司。この年のグランプリは地元の平塚開催で、そこへ向けて大きく前進。次の川崎記念も制し、まさにイケイケ、押せ押せの好ムード。そのまま好調を維持して年末まで駆け抜けるかに思われたが、5月京王閣ダービーでまさかのブレーキ。二予6着で勝ち上がりを逸し、3走目で落車負傷。そこからリズムが乱れた。勢いは戻らず、賞金争い次点でGP出場を逃す結果となった。
 
 今年も3月大垣ウィナーズカップ決勝3着、川崎で地元記念Vと状況が似ている。川崎決勝後のインタビューでは「一昨年に獲らせてもらい、その後は成績が低迷したが、また獲らせてもらってうれしい。一からやり直して、年末のグランプリに向けて頑張ります」とファンの前で決意を述べた。まさに振り出しからの復活。2年前の苦い経験があればこその言葉だった。
 
 「川崎記念、ダービー、平塚記念と大事なレースが続く。1年で一番の山場と考えている。こんな日程になるのは前から分かっていたことなので、しっかり考えて練習している」。ダービーを前にしても、今年は抜かりなく準備してV獲りへ。グランプリ切符を手にするためにも賞金の高いここでの活躍は重要。南関のエースとして、自覚を胸にしっかりと期待に応える。