大宮競輪FⅠ「第93回スポーツニッポン新聞社杯」は、9月15日から17日まで3日間にわたって開催される。
中心は戦歴上位の木暮安由だ。近況は思うように結果を残せずにいるが実力断然。リズムさえ戻れば今年初となるVが決まる確率は高い。地元岡光良は木暮の後ろ回りから勝負。期待の若手先行・朝倉智仁が関東の先頭で積極的に出そう。動いても強い川村晃司は藤井栄二の仕掛けに乗ると有利。追い込み主体に攻める成清貴之の浮上も考えられる。(電投番号「25#」)
★S級見どころ★
今年初V決める
木暮 安由
いまひとつ波に乗り切れずにいる今年の木暮。GⅠ、GⅡのビッグレースで目立った活躍がないだけでなく、FⅠでも決勝3着が最高で今月初めまでに7場所を走って優勝なし。意外と言うほかないだろう。
今期に入って7月松戸FⅠ決勝、8月名古屋オールスター一予と2回落車が続いたことも響いているか。なかなか上昇気運に乗れない。前走静岡は今年のFⅠで4回目となる決勝3着。ラインの先頭ではなかったが宿口陽一、河村雅章の埼京コンビの間に入って人気の中心に推されながら結果を出すことができなかった。
当地大宮は今年2回目の出場で、1月記念では準決で黒沢征治、平原康多の地元勢との連係から2着に入ってファイナルへ。ここで目指すのはもちろん優勝だけ。実力通りの強さで流れを変えることができるか。自力での組み立てを基本にしつつ、目標があれば静岡のように番手のレースも。状況に応じた運びでチャンスをつかみ取る。
地元の追い込み型で、しぶとい走りを見せるのが岡。ホームバンクの大宮は今回が今年初めての参戦。関東連係で、ここは主役の木暮の後ろ回りとなりそう。しっかり続いてG前勝負。500バンクの長い直線で突き抜けを狙う。
朝倉は昨年10月チャレンジ戦完全V以来の当地出場。前走地元戦の取手FⅠでは初日と最終日に最終バックを取って1着。準決6着は初めて連係した武田豊樹の前で攻めのレースに徹した結果。果敢に踏み込んだ姿勢と動きは悪くなかった。ここもラインの先頭で積極策。迷わずに仕掛けて出る。
川村は直近の決まり手だけ見ると追い込み選手のようだが、これは新型コロナウイルス対策の地区内斡旋によって近畿の自力型と同乗するケースが多くなったためだろう。基本は動く組み立てだが、ここも近畿の後輩で先行パワーがアップしてきた藤井との連係が想定できる。藤井が駆ければ展開有利となる。神田紘は川村追走とみる。FⅠでは、ほぼ決勝を外さずに安定した成績を残している。前をしっかりアシストしつつ直線勝負に懸ける。
成清は同県後輩で先行力ある染谷や南関ラインの機動型・嶋津と連係。目標が不在となった場合でも自在戦で活路を切り開くことが可能。どんな状況でも常に強気な走りを見せる。
12日に今シリーズの追加を受けた伊藤は今年2回目の大宮FⅠ参戦。2月9車立てでは予選と最終日に1着。当地では過去にS級でV実績も。北日本は目標が手薄だが、今期7車立てで初の決勝進出へ気合。相性いいバンクで好走するか。