平原7V決める GⅢ大宮競輪「倉茂記念杯」

 東日本発祥71周年(GⅢ)大宮競輪「倉茂記念杯」は、2020年1月16日から19日まで4日間にわたって開催される。

 

 S級S班2選手を含む好メンバーが出場。地元GⅢで必勝を期す関東の雄・平原康多を中心に木暮安由、三谷竜生、中川誠一郎、村上義弘、岩本俊介、山中秀将、岩津裕介、守沢太志ら豪華な顔ぶれがそろって熱戦が繰り広げられる。

 

 なお最終日(1月19日)第6Rでは「S級ブロックセブン」が坂本亮馬、山中貴雄、竹内智彦、真杉匠、山本巨樹、荻野哲、吉田健市の7選手の出走により実施される。

 

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大宮記念7Vを目指す平原

 目指すのは通算7回目のV。期待が大きい地元エースの平原康多にとって負けられない大事なシリーズが、この大宮記念だ。暮れの立川グランプリは8番手の位置から鋭く踏み込んだが3着。同じく立川で迎えた今年初戦の記念でも決勝2着と惜しいところで優勝を逃した。過去2年を振り返れば大宮記念でも決勝で18年5着、19年3着と悔しい結果が続いており、その分もここで強く優勝を意識。ホームバンクを舞台に、貫禄の走りで実力を示す。

 

 関東同士で信頼関係のある木暮安由や14年&昨年覇者の神山拓弥と強力連係。また、同県後輩で機動力ある金子哲大や若手の植原琢也、黒沢征治と決勝で同乗できるかどうかも、戦いを有利に進めるうえで重要なポイントの一つ。どのような状況になってもラインの軸となることは変わらない。隙のない運びでしっかりと勝利をつかみ取る。

 

 近畿は三谷竜生と村上義弘がタッグ。両者とも昨年のS班から1班へ。S班復帰への戦いが1月からスタート。上昇ムードの三谷は昨年ラストの伊東記念でV。今年初戦のここでも自力で好走が見られそう。村上は決勝入りを逃して最終日に失格となった立川記念に続き今年2戦目。前で仕掛ける三谷目標から直線勝負。変わらぬ気迫で巻き返しを狙う。

 

 昨年GⅠ2勝の中川誠一郎は9番手不発に終わったグランプリ以来の実戦。持ち味を生かせなかった大一番の分も、ここでヒットを飛ばしたい。展開がはまった時は得意のまくりがさく裂。流れに乗ると誰よりも怖い。

 

 千葉の2人は岩本俊介と山中秀将。追加出場の岩本は新年1発目のいわき平F1で快速ぶりを披露。3日間とも持ち味のダッシュとスピードを遺憾なく発揮して完全V。トップクラス相手でも好勝負が期待できる状態にある。山中も12月に佐世保記念で決勝進出、武雄F1でV、伊東ブロックセブンで1着と勢いに乗る。昨年2月のケガから完全に立ち直ったと言っていい。強烈な踏みだしで一気に加速。岩本とどちらが前でも決勝でワンツーが狙える。

 

 岩津は直近出走予定だった2場所を欠場して約1カ月ぶりでのレース。大宮は15年記念以来の出場になるが、5年前は決勝に進み5着。久々に走るバンクでレース勘を確かめつつ、500走路の長い直線も味方に存在感をアピールするか。鋭い差し脚に注目したい。

 

 北勢では守沢太志が調子を上げている。12月は広島記念で決勝に進み小倉F1❶①❷。1月四日市F1では優勝を決めた。基本は追い込みだが目標不在なら動く組み立ても。状況に応じ器用に運んでV争いに加わる。