10日開幕!!立川競輪S級シリーズ

 
立川競輪前節FⅠ(S級シリーズ)は、10日から12日まで3日間にわたって開催される。主力は外国人コンビ。グレーツァーとドミトリエフが決勝に進んで連係。圧倒的なパワーで上位独占を狙う。対する日本勢は野口裕史―山賀雅仁で先手を狙う千葉勢のほか差し脚いい渡辺十夢、自在性を生かす中本匠栄、桜井正孝―佐々木雄一で連係する北日本勢らが強力・外国勢に挑む。
 

強力!!グレーツァー

底力で優勝を狙うグレーツァー


 

<S級見どころ>

 
 外国人選手2人のパワーがリードする。中心はグレーツァーになるか。今年は来日2場所目の4月伊東4日制GⅢで完全V。ただ、4場所を走って優勝は、その1回だけ。その他のFⅠでは決勝で2着が2回と3着が1回。2着2回は後ろを回った外国人選手に差された結果。日本人選手には負けていない。しかし、3着となった前走久留米は内容が違った。トルーマンの前で打鐘7番手からカマしたが、先手ラインのブロックで前に出ることができなかった。結果は逃げ切った竹内翼と、番手でグレーツァーを止めた友定祐己がワンツー。力を出し切れなかったグレーツァーにとっては課題の残るレースとなった。
 
 それを踏まえて走る今シリーズ。今回はドミトリエフと一緒。そろって決勝に進めば、ここも前で自力勝負となるか。久留米の失敗をしっかりと胸に刻んで実力を発揮。ハイパワーを結果につなげる。
 
 ドミトリエフは今年FⅠ4場所に出走して2V。優勝数ではグレーツァーを上回る。母国ロシアに帰り国際レースを転戦。深谷知広や新田祐大らと対戦し好成績を収め、直前に日本に戻ったばかりだが勢いをつなげて今シリーズへ。グレーツァーとの連係から今年3回目のV奪取をもくろむ。
 
 対する日本勢で注目は外国人選手並みの迫力をレースで見せる野口裕史。前走取手記念では連日、積極的な仕掛けで力をアピール。一予、二予Aと逃げ切り、準決を3着で突破。1月大宮以来、GⅢで2回目の決勝入りを果たした。初めて戦う外国人選手相手に、ここも迷わず果敢な仕掛けに徹する。逃げてどこまで抵抗できるか。全力で立ち向かう。
 
 千葉同士の山賀雅仁が野口の番手を回る。前で駆ける後輩をしっかりとガード。外国人コンビを出させずにゴール前勝負に持ち込むことができるか。目指すのは野口を差し切っての同県ワンツー。落ち着いて運んで好連係を決めたい。
 
 渡辺十夢は鋭い差し脚がさえる。今年2月にA級3場所連続完全VでS級に特進。その後、4場所目の4月大垣FⅠで優勝を決めている。ここは近畿同士で機動力ある中西大との連係から切れ味を見せる。
 
 中本匠栄も自在戦で成績がアップ。前走取手記念ではシリーズ2連対。二予A8着で上位への道を絶たれたが3日目に逃げ切り1着など悪くない動きを見せていた。状況に応じ、うまく運んで上位争いに食い込む。
 
 北勢は桜井正孝と佐々木雄一がタッグ。桜井は今年2度目の立川出場。1月の記念では準決まで進んでいる。ここも強気に攻めて存在感を示したい。佐々木は前走取手記念で準決へ。シリーズを通して2勝を挙げた。ここは桜井に前を託しての勝負。流れが向けば浮上がある。
 

 

<A級見どころ>

 
 大石崇晴の機動力を重視する。S級特進を懸けて挑んだ前走取手レインボーカップA級ファイナルでは打鐘前から出て先制。結果は9着だったが同型に強敵がそろった中で果敢な仕掛けを見せた内容は評価できる。ここは近畿同士で同期の同型、田頭寛之との連係となりそうだが前で自力勝負か。自慢のダッシュとスピードを武器に、勝てるように踏み込んで押し切りを決める。
 
 地元戦に気合を込めるのが菅谷隆司だ。得意戦法はまくりで、ここも別線の動きを見ながらの仕掛け。好位を確保してタイミング良く出れば一気に浮上する。
 
 中部のベテラン・有賀高士は今期A級に下がって優勝こそないが追い込み主体の走りで安定した成績を残す。ラインで機動力ある山口智弘との連係から上位争いへ。展開が向けば今期初のVも。 山崎司もこのところ安定感を増して競走得点がアップ。北連係で目標にする小泉俊也の動き次第で侮れない。