四日市競輪開設69周年記念GⅢナイター「泗水杯争奪戦」は、11月5日から8日まで4日間にわたって開催される。

 

 S級S班4選手を含む好メンバーが出場。本命期待は地元ホームバンクの記念で5回目の優勝を目指す浅井康太。そのほか坂口晃輔、松浦悠士、平原康多、佐藤慎太郎、村上博幸、原田研太朗、稲垣裕之、椎木尾拓哉ら豪華な顔ぶれがそろって熱戦を繰り広げる。

 

 (電投番号「48#」、1R発走15時25分)

 

 泗水杯争奪戦見どころ

 地元エース気合の走り

浅井康太20201105四日市

浅井 康太 

 強敵がそろうが、主役の座は地元エースの浅井康太が譲らない。

 

 ホームバンクの当地四日市では過去に記念で4回優勝。昨年の覇者で今回負傷欠場となった弟弟子の柴崎淳の分も必勝を期してレースに臨む。昨年に9年連続でのグランプリ出場を逃し、S班から陥落。今年も賞金ランク13位(3日現在)と苦しい位置にいる。

 

 グランプリ出場とS班復帰へ、残すチャンスは今年最後のGⅠとなる小倉競輪祭(11月18~23日)だけ。ここでしっかりと結果を出し、ラストバトルへ弾みを付けたい。

 

 基本は動く組み立てになるか。同県で機動力ある谷口遼平、皿屋豊や岐阜の若手で昨年も二予で一緒になって前を任せている山田諒との連係も。状況がどうあれ、気持ちを込めて優勝だけを目指す。

 

 浅井の後ろは坂口晃輔が有力。浅井と同様に四日市がホームで、練習で一緒に汗を流す仲間同士。昨年は二予で山田諒―浅井の3番手を回り浅井とワンツー。しかし、浅井と2車で連係した準決では直線突き抜けた浅井が1着も4着に敗れて決勝に進めなかった。悔しい思いをした分も、今年に懸ける意気込みは強くなる。寛仁親王牌では2日目に落車したが欠場せずに最終日まで走り、ここまでは中16日。状態面に不安はないか。V奪取へ気合を込めて戦う。

松浦悠士20201105四日市

 松浦 悠士

 充実一途の松浦悠士も人気を集めそう。

 

 前走京王閣記念では優勝こそ逃したが4走とも確定板入り。抜群の安定感はイメージ通り。連覇を懸けて挑む競輪祭前に走る大事なシリーズだけに、ここも気を緩めることは決してない。何でもできる器用さを生かし、状況に応じた組み立てで強さを発揮。優勝した8月名古屋オールスターでも連係した原田研太朗とのタッグで中四国同期ワンツーへ。自信の走りを見せる。

 

 平原康多は前走京王閣記念で約3カ月ぶりのV。準決と決勝は自力で組み立てての1着。その意味でも価値ある結果と言える。今シリーズのS班メンバーは京王閣と同じ4人。地元浅井も加えたライバルを破り、さらに勢いに乗りたい。

 昨年グランプリ覇者の佐藤慎太郎も成績は安定。3日現在(防府記念終了時点)で賞金ランク7位。グランプリ連続出場へ気を抜けない戦いが続くが前走京王閣では決勝2着。賞金上乗せへ、ここも集中力を切らさずに走る。京王閣の決勝では平原と連係。北日本の仲間が不在となった場合でも勝負権のある位置からV争いに食い込む。

 

 近畿の軸はS班の村上博幸。好調と言える状態でなくても、前走京王閣記念では準決で練習仲間の山田久徳との連係を決めて差し切りワンツー。ここは京都同士、同期でGⅠ覇者同士でもある稲垣裕之らと力を合わせての勝負。競輪祭へ向け調子を上げていくためにも気持ちを込めて戦う。

 

 椎木尾拓哉も主力の一角。前走地元戦の和歌山FⅠで今期2度目のV。ラインの3番手回りから見せた鋭さは光った。自力型では高久保雄介と南潤。ラインの先導役として活躍が期待される。

 

 九州のV候補は追加を受けて出場する北津留翼。7車立てFⅠで好結果を出しているだけでなく、直近のGⅡ、GⅢでも好走。得意の捲りさく裂なら怖い。