九州、そして近畿、中部の有力選手を2回にわたって紹介したが、ラストはタレントぞろいの関東、北日本の精鋭たちをピックアップする。関東は最強のオールダウンダー平原康多を中心に強力な陣容。北日本は渡辺一成、成田和也の実力者が名乗りをあげる。
平原康多 初Vへ照準ピタリ |
「中野カップ」初制覇へ挑む平原康多 |
GI7勝を誇る関東を代表するオールダウンダーが「中野カップ」初制覇に挑む。直前の高松宮記念杯(岸和田)、平原康多は初日の東特選で落車。左半身を打撲するアクシデントに見舞われた。満身創痍だったはず。それでも東の二次予選では鈴木竜士のまくり返しを足場に快勝し、東準決では豪快な8番手まくり。G前で木暮安由に差されているが、底力を見せつけ決勝進出を果たしている。
グレードレースでは常に本命人気を背負う。昨秋のGⅡ共同通信社杯(高知)以来、優勝の美酒にありついていないが、その存在感は絶大だ。当地は昨年10月の熊本GⅢ(代替え開催)以来、5度目の参戦となるが、ここまで準優勝が2回。3年前のGⅠ全日本選抜では初日特選で失格。2年前の中野カップでは決勝で落車の憂き目にあっているが、主役の座は譲らない。関東のエースが中野カップ初Vに照準を絞る。
◇平原康多・久留米成績◇ | ||
レース名 | 開催年月 | 成績 |
GⅡ共同通信社杯 | 2008年10月 | ❻②②❷ |
GI全日本選抜 | 2016年2月 | 失欠 |
GⅢ久留米開設記念 | 2017年6月 | ❶❶①落 |
GⅢ熊本開設記念 | 2018年10月 | ❸❸①❷ |
渡辺一成 打倒SS2枚看板 |
3つのGⅠタイトルを持つ渡辺一成 |
北日本、関東にも役者がそろった。平原康多がSS班の意地を見せる。高松宮記念杯の準決でその平原マークから勝利をもぎとり、7度目のGⅠ優出にこぎつけた木暮安由にもチャンスは十分だし、好調をキープする神山拓弥もV圏内と言っていいだろう。
だが、北日本にもGⅠ常連の猛者が集まった。中でも3つのGⅠタイトルを持つ渡辺一成が侮れない。3年前、当地で行われた全日本選抜でGⅠ初Vを飾った実力者だ。世界の舞台も数多く経験しているスピードレーサーが平原、三谷のSS2枚看板を脅かす。
さらにGⅠ2勝の成田和也や実績ピカイチの伏見俊昭も元気に参戦する。好調な大森慶一、一発ある飯野祐太や桜井正孝ら北日本勢の折り合いも興味深い。南関勢はやや劣勢の印象。それでも渡辺晴智、勝瀬卓也ら味のあるマーカーが控える。復調ムードの山賀雅仁やパンチ力ある岩本俊介が上位の機動力でどこまで迫れるかがカギとなる。
◇関東・北日本地区の有力選手◇ | ||||||||
選手名 | 年 | 出身 | 期別 | 班別 | 4カ月着 ①②③外 |
脚質 | 競争 得点 |
賞金 |
平原 康多 | 37 | 埼玉 | 87 | SS | 96510 | 自在 | 118 | 2920 |
稲村 成浩 | 47 | 群馬 | 69 | S1 | 15215 | 追込 | 107 | 773 |
渡辺 晴智 | 45 | 静岡 | 73 | S1 | 01116 | 追込 | 103 | 637 |
伏見 俊昭 | 43 | 福島 | 75 | S1 | 41223 | 追込 | 106 | 898 |
石毛 克幸 | 42 | 千葉 | 84 | S1 | 15220 | 追込 | 104 | 810 |
勝瀬 卓也 | 42 | 神奈川 | 84 | S1 | 55315 | 追込 | 108 | 856 |
山賀 雅仁 | 37 | 千葉 | 87 | S1 | 64011 | 差捲 | 109 | 879 |
大森 慶一 | 37 | 北海道 | 88 | S1 | 13816 | 追込 | 107 | 946 |
成田 和也 | 40 | 福島 | 88 | S1 | 24214 | 追込 | 109 | 905 |
渡辺 一成 | 35 | 福島 | 88 | S1 | 4027 | 捲先 | 114 | 853 |
飯野 祐太 | 34 | 福島 | 90 | S1 | 42517 | 捲先 | 104 | 817 |
神山 拓弥 | 32 | 栃木 | 91 | S1 | 66618 | 追込 | 110 | 1663 |
木暮 安由 | 34 | 群馬 | 92 | S1 | 96512 | 自在 | 112 | 1849 |
岩本 俊介 | 35 | 千葉 | 94 | S1 | 52013 | 捲先 | 106 | 934 |
桜井 正孝 | 31 | 宮城 | 100 | S1 | 3277 | 自在 | 106 | 704 |
杉森 輝大 | 36 | 茨城 | 103 | S1 | 54414 | 自在 | 107 | 1059 |
※賞金は万円