V候補の一角である郡司は、競輪界最高峰の実力者だ。今年は2月全日本選抜(川崎)の優勝で、早々にグランプリ出場を決めている。下半期には約2カ月の長期欠場もあったが、復帰戦の松阪71周年記念、続く共同通信社杯で優出。2場所前の平塚71周年記念では鋭いタテ脚を存分に発揮してVと、改めて実力の高さを証明した。今回は同地区でスピード光る岩本俊介の存在も大きい。南関勢の中核になって、極上の勝負強さを発揮する。昨年のグランプリ覇者である和田健太郎も虎視たんたんとVを目指す。現在賞金ランキングは13位。グランプリ出場へは正念場のシリーズとなる。シャープな差し脚は健在で、頼れる機動型から勢いをもらって突っ込む。

 昨年の当大会の覇者である佐藤慎も目を光らせている。番手での仕事には定評があり、コース取りも的確で差し脚もさえている。安定したタテヨコの動きが魅力だ。同門でパワー抜群の山崎芳仁の存在も大きい。豪快な仕掛けで別線撃破に出れば、佐藤が巧みな援護から好連係を決める。闘志あふれる運びで連覇を狙う。

 地元勢も実に層が厚い。グランプリ2V、GⅠ3Vのエース浅井。熟知しているホームバンクで、競輪界屈指の勝負強さを発揮して牙城を守る。今年の柴崎淳は昨年の共同通信社杯で腰椎を骨折してから、ケガと向き合いながらレースに臨んでいる。それでも6月福井GⅢ(大阪・関西万博協賛競輪)を制覇するなど、ここ一番で確かな底力を示している。直前の四日市F1では「自分の中の基準値に戻ってない。四日市記念、競輪祭に照準を合わせて、いい時の状態に戻していきたい」と先を見据えていた。地元記念で前回以上の上積みには期待。自慢のスピードを発揮して存在感を示す。

 競輪界屈指の総合力を誇る古性はオールスターでGⅠ覇者の仲間入りを果たした。実力に結果も伴って充実している。成績にムラはある北津留翼だが、スピードはピカイチ。破壊力は絶大だ。黒沢征治は前回失格でリズムこそ良くないが、着実に力を付けている。四日市はV実績もあり、相性は上々。自慢のパワーを発揮して別線を封じる。