ガンガン行くぜ

吉田　有希

　脇本に無欲で挑む

　今年はスタートからＦⅠ３Ｖの大活躍で一気にスパーク。吉田有はＳ班・拓矢の弟ということもあり、どこに行っても注目を集める。すぐにでもビッグレースでの上位進出が期待されたが、さすがにトップグループの壁は厚かった。それでも８月オールスターで初日勝利、９月共同通信社杯でも２勝を挙げるなどビッグレースでの決勝進出の日は近い。

　共同杯の初日一次予選の勝利を振り返って「車を下げてタイミングを整えながら仕掛けました。１走して脚に刺激が入った。オールスターも初日１着で気持ち良くなれましたから」と笑顔を見せる。

　迎えた勝負の２日目二次予選Ａ。自動番組ということで、いつもなら考えにくい、こちらもスーパールーキー中野慎詞との対戦になった。レースは中野に先制を許し外に浮いて８着に終わる。「２車で先行しにくいのもありましたが、中野さんの脚は別格で勉強になりました」と話し準決勝進出はならなかった。それでも３日目は果敢に主導権を取りマークした木暮安由を完封しての勝利。「なんとしても先行しようと思っていました。２日目の走りを修正できました。最後も爪痕を残したいです」と気合を込める。

　そして最終日は今シリーズでも対戦が予想される脇本雄太との勝負に。強風と激しい雨の悪コンディションの中で果敢に先手を取り脇本の捲りを許さず３着に逃げ粘った。最強の選手を相手に力を出し切ったことで自信を付けたのは間違いない。マークしていた坂井が１着で、この連係は今シリーズでも実現しそうだ。関東ラインの強固な結束も味方に持ち味の先行勝負に徹していく。

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