郡司&守沢 SSの底力発揮

 平原、郡司、守沢と東日本を代表するSS戦士3人がシリーズを盛り上げる。総合力でリードするのは平原だ。今年は立川記念2日目に落車と出だしでつまずく形となったが、続く地元の大宮記念では4連勝の完全V。直前の全日本選抜(取手)でも勝ち上がりは文句なしの動きだった。今回は関東の総大将として、黒沢ら若手の頑張りを番手で援護。自力戦でも強さを見せてくれるだろう。

 南関勢をけん引するのはエース郡司。全日本選抜では準決勝で5着敗退となったが、最終日はきっちりと1着で締めくくった。今年の記念戦線では3戦3優参と抜群の安定感。うち和歌山を完全Vで飾っている。そのタテ脚はS級S班の中でも最強クラス。同県の東や千葉、静岡勢らの援護を受けてライン戦をリードしそうだ。

 守沢は昨年12月の広島記念初日の落車から悪い流れが続いている。鎖骨骨折の満身創痍(そうい)の体で強行出場したグランプリは6着が精いっぱい。今年2月の奈良記念で復帰したが、まさかの2次予選敗退に終わった。そして全日本選抜での失格。普通なら心が折れてしまうところだが、内に秘めた闘志は誰よりもアツい男だ。北日本ラインのコアとしての働きを忘れることなく、自分らしい走りで軌道修正を図りたい。山崎芳、菊地らも存在感ある走りを見せてくれるだろう。

 地元の期待を一身に背負うのは山口拳。守沢と同じく、暮れの大一番の前に肩鎖関節脱臼の大けが。ヤンググランプリは5着という結果に終わってしまった。年明けの名古屋FⅠで優勝を飾るも、続く豊橋記念は前検不参加。約2カ月ぶりの実戦となる。体調をどこまで戻しているかが最大のポイントだが、山口富、竹内雄、坂口ら中部の頼もしい先輩たちの助言を受けて突き進むのみ。

 近畿勢では1月末の高松記念を制した山田久の自在なレースメークに注目。渡部、阿竹、松本とタレントぞろいの四国勢や、好調な伸び脚で九州勢をリードする園田もV戦線を盛り上げてくれそうだ。