九州勢の布陣が充実している。今シリーズ、競走得点№1の緒方将樹が優勝候補筆頭だ。やはり前期S級だけにA級では常にV争いを演じている。直前の和歌山決勝ではペース先行に持ち込み、番手がもつれたとはいえ、逃げ切って今期5V!当所では7月に同県の田川翔琉マークからきっちり抜けだし、優勝している。タテ勝負はもちろん、マーク策も出来るだけに心強い。今節は勝ち上がり段階まではおそらく自力勝負。決勝で同県の東矢圭吾と同乗すれば連係し、前後はまだ微妙だが、この連係策があれば、かなり優勝の確率は高まってくる。マーク堅実な好永が熊本両者を援護し、ゴール前、勝負に挑む。

 東矢は今まさに上り調子。チャレンジから特昇後3V!S級でも通用するスピードを秘めている。デビュー当初はレース運びに甘さがあったものの、近況、勝ち上がり段階ではラインで決まるように早めに仕掛け、成績が安定している。直前の別府では、1②❼。決勝は仕掛けるタイミングを逸したのがすべてであった。それでも今節、緒方が番手に回っても、逃げ差し争いに持ち込み、好勝負に持ち込むか。東矢、緒方の先輩にあたる高木竜司(熊本=82期)も今回は番組的に決勝まで勝ち上がってくるのではないか。

 九州は熊本勢だけじゃなく、狙ってみたい顔ぶれがそろっている。タテ脚はもちろんヨコの捌きも出来る地元の中村翔平(福岡=117期)は強敵が相手でも器用さを生かして見せ場を作ってくる。緒方と同期の谷元奎心(鹿児島=117期)は本来、特選級のパワー型。予選からのスタートとなるが、本調子に戻っていれば、侮れない。

 四国勢で注目したいのは今野有樹(愛媛=115期)。10月の防府決勝で番手戦を選択し、1、2班制で初V。その後、11月高松では今回、優勝候補筆頭の緒方を相手に優勝。中団争いから緒方の先捲りを追いかけ、差し切った内容は光る。前々自在戦に持ち込み、際どく迫る。当所とは好走する久樹克門(徳島=113期)は、先月玉野準決で落車。その後、奈良で復帰し、決勝には勝ち上がれなかったが、底力があるだけに、きっちり立て直してくるはず。手堅い上田学(愛媛=69期)は直前の地元松山でズバッと伸びて優勝。「今は日によって調子が変わるから」と話していたが、ここ1番の勝負強さはさすが。今回は今野、久樹と連係し、ゴール前、差し込んでくるか。

 中部勢は実績十分の坂上樹大(石川=80期)が軸になる。同地区の下岡優季(愛知=105期)か近畿勢の前期S級・北川大五郎(大阪=103期)、未知の魅力にあふれている福元啓太(大阪=119期)とタッグを組み、上位争いに加わってくるか。


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