A級1、2班戦展望

   九州勢は何でもできる自在派の熊本両者が主力だ。上野優太(26=熊本113期)は今期S下がりで今年初戦の広島で❺①❶。決勝は東矢圭吾マークで前が不発になっても切り替えてVゴール。S級でも通用した決め脚があるので、今期降級となれば、やはり一枚上の存在だ。今節は地区的に確たる強力な目標が不在なので、前で何でもやっていく流れか。直前の小倉では❹①❷。

 2月初旬平塚❸①落の影響なのか、初日は4番手確保で、外に車を出したが、車が進まず。「前回落車の影響があるのか…」、準決は同県の谷口力也をマークし、後輩が突っ張り先行、捲ってきた堀江省吾をブロックし、直線では番手絶好で快勝。勝ったもの「ちょっと余裕がなかった。(谷口を)残したかったが。少し重かった」決勝は福岡勢とは別線を選択し自在戦に出た。3番手追走から仕掛けたが、突っ張った後藤大輝が強すぎた。外伸びるも準V。今節はさらに上積みして、調整してくるはず。

 松岡孝高(37=熊本98期)は今年初戦の小倉で❷③❶。「まだ調子が上がってこないですね」と弱気だったが、展開の利を生かしてVゴール。続く久留米では❻①❷。決勝は、田村大マークから今上昇中の後藤大輝に切り替え、迫ったが準V。それでも軽快な動きが戻っていることは確かである。今期は、きっちり立て直し、展開がモノに出来る時には勝ち負けに持ち込んでいる。今回、上野と連動していくか、目標不在の時は柔軟に構えて、V争いに加わってくる。

 四国勢からは追い込み鋭い福島栄一(39=香川93期)を推したい。今期はS下がりで先月末の小倉が❺②❷。決勝は大量落車を何とか避けて準V。続く久留米で❸①❺。「徐々に戻っている」と話していたが、流れが向けばもちろん、前が不発でも切り替え、突っ込んでくるのが持ち味だ。今回は予選から横内裕人(愛媛)が上がってくれば、準決あたりで連係し、決勝進出を狙っていく。

 中国勢では畝木努(28=岡山107期)。3場所前の小倉が❸②❺。前々回久留米が❷②❶で優勝。ただ後続で落車があったとはいえ、鐘からカマシていくスピードは本来の姿に戻ってきている印象がある。前々回の小倉では体調不良の影響もあり、思った練習が出来ておらず、末が甘いと話していたが、前回あたりから、きっかけを掴んだ感じ。直前豊橋❼③❸。動きは着順より、いいのでVの一角だ。

 マークはベテラン近藤修康(51=岡山67期)、直前の玉野では❶⑥1。特に初日特選、直線で中を割って伸びてくる脚は光っていた。今回、頼りになる畝木とのタッグなら、流れさえ向けば、十分、出番はある。

 南関勢からは矢口大樹(34=千葉95期)。今年初戦の伊東が❷②❷、前走の久留米が❺②❷。今期6走中、5本バック取り。中身の濃いレースを続けている。元々、S級でも通用したパワーがあり、前回決勝は前受けから突っ張りきり、マークしていた同県・花田将司のVに貢献。矢口にラインがビシッとそろえば、西勢にとっては脅威となる。

 関東勢は目標不在なら東で矢口と連係する形になるか。関東1番手は山口貴弘(45=栃木84期)。元々タテ脚があり、S級でも長らく活躍していたほど。今はマーク策が多くなっているが、イザとなれば奥の手の捲り脚を兼備している。混戦になってくれば侮れない存在だ。


 チャレンジ戦展望

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