持ち前の勝負根性でアピール
宇野 紅音
◇「弱虫ペダル」の影響で競技スタート
漫画「弱虫ペダル」に影響を受けて自転車競技の道に進み、競輪界の門を開いた宇野。高校時代には全国大会で上位に輝き、在所成績も4位と潜在能力は高い。デビュー戦となった4月ルーキーシリーズ宇都宮では一息だったが、続く四日市、福井ではしっかり優出を果たして能力の片りんを見せた。
「前々にいないと勝てない競輪は、奥が深いと感じましたね」とレース運びの難しさを痛感。それでも流れの早さにとまどうこともありながらも、ルーキーシリーズでは柔軟に対応していた。一番のセールスポイントは「危ないところでも物怖じせずに勝負にいけるところ。練習では消極的になってしまうけど、レースになったら絶対に負けるもんかという気持ちで走っている」と度胸と勝負根性は人一倍持ち合わせている。
ルーキーシリーズ3戦では未勝利も、即座に本デビュー戦の7月大垣に照準を定めた。「体幹トレーニングを取り入れてだいぶ違いましたね。街道練習やロードバイクもやっている」といろいろと試行錯誤しながら進化を模索。その中で着実に好感触をつかんでいる様子だ。大垣では賞金トップの久米詩と激突。「いきなりトップレベルの選手と戦えるのは大きい」と目を光らせた。結果は7、4、4着とホロ苦い出航となったが、ガールズ上位クラスと肌を合わせたことは必ず今後につながる。「まずは1着を取って、優勝することが目標」。度胸満点の走りで全国にアピールして、存在感を示していく。
◇宇野 紅音(うの・あかね)2003年(平15)12月20日生まれ。岐阜県出身の19歳。124期。養成所では捲りを主武器に在所4位に。卒業記念レースの成績は5、1、3、5着。23年4月宇都宮でデビュー。師匠は板橋常晶(岐阜・82期)。1㍍56。血液型A。