ラインのバランスを見れば埼京勢が一歩リードしている。V筆頭格は前期S級の金子だ。降級初戦の前橋では❶①❻。決勝は今、勢いある山本修平マーク策だったが、競られて大敗。これは度外視できる。今回、本領のカマシ、捲りをメインに予選スタートの同県・加藤将武(21=埼玉121期)が勝ち上がり、連係する番組になればマーク策に出るであろう。番手すんなりなら、V最有力の存在になってくる。とにかく前を任す加藤が、かなり力を付けているのは心強い。突っ張ってよし、捲ってよしの存在だ。埼玉両者をカードしていくのはマーク手堅い内田玄希(42=東京94期)。S取りの速さに定評があり、追走も、しっかりしている。とにかく踏み出しさえ付いていければ、の思いであろう。直近の青森では❷②❷。スピード上位・鈴木輝大の2着なら上出来である。

 九州勢の軸は徳永だ。前期S級で6月高松FⅠ戦では1❷❶で優勝したほど。今期がS下がりでA級戦となるが、スジの目標があればもちろん、前で戦うケースでもタテ脚を発揮する。今回はまだ波に乗れていない前田義和(39=鹿児島94期)に託すか、自分でやるかの二択。もし予選から出足いい長松大祐(25=大分121期)が準決勝、決勝に上がってくれば、番手戦で強力・埼京勢に挑んでくるはず。

  四国勢は下野の奮起次第か。直前の小倉MNでは予選、捲って快勝したが、準決は先行策で沈んだ。まだ自身がもつ走行距離が短いのがネックか。ただ展開がハマッた時の捲りは上位にも通じるものがある。越智展孝(41=愛媛88期)は後輩・下野と同乗すればチャンスが高まってくる。予選からダッシュいい新鋭・小川将二郎(21=徳島121期)が勝ち上がってくればゴール前、勝負に持ち込む。前期S級戦では負け戦ではあるが1着の戦歴があり、とにかく展開次第か。

 北日本勢は菊池翔(28=福島119期)に注目したい。ハナを切れば粘り強く、捲りも上位クラスが相手でも通用するものを秘めている。直前、立川で3②❷。今回のメンバーを見渡せば十分、決勝でも勝ち負けのパワーがある。援護していくのはタテ脚もある会沢龍(34=宮城105期)、マーク手堅い栗林巧(42=青森89期)。予選から新鋭・比佐宝太(22=福島121期)が上がってくれば北日本ラインが結束力の良さを生かしてくるはずだ。


チャレンジ戦

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