A級1・2班戦展望
前期S級の伊藤裕貴(31=三重)がVラッシュ中だ。前々期の失格点の影響で久々のA級降格だが、7月以降の10場所で決勝進出を逃したのは1度だけ。ここまで6度優勝し、前節の地元松阪は完全Vを飾った。来期はS級復帰も決まっており、今回も主役にふさわしい走りを披露してくれるだろう。しかも前回の松阪の準決、決勝でワンツーを決めた後輩の真鍋顕汰と再びセット配分。自分で動いても強いし、真鍋を使えればさらに有利になる。いずれにしても2場所連続で今期7度目のVが大きく見えている。
真鍋顕汰
真鍋顕汰(29=三重)も今期9場所で優勝3回、準優勝3回とハイレベルな走りを見せている。9月の四日市初日に落車して1場所欠場したが、その後の青森で完全V、続く松阪は伊藤裕貴に準Vと本来のパワーが戻っている。久留米は1月に完全Vを飾っていていいイメージで走れるだろう。来年からはいよいよS級にステージを移す楽しみな有望株だ。伊藤と真鍋がいるだけに、同支部の西村豊も気合が入るシリーズになるだろう。3場所連続優出で競走得点を上げたいところだ。追加参戦の吉田健市は前節の静岡で今期2度目の落車。状態は気になるが、追加を受けた以上は臨戦態勢が整っているはずだ。安定感増している鈴木伸之(43=愛知)の差し脚も侮れない。
村上竜馬
8月の当地戦で約1年8カ月ぶりのVを飾った村上竜馬(27=広島)は3節連続で決勝進出中。当地連続Vを狙って持ち前のスピードを発揮する。前期S級の峰重祐之介(33=岡山)は苦しい戦いが続いているが底力は侮れない。同じく前期S級の上田学(52=愛媛)は4場所前の静岡でVを飾るなど52歳になっても元気いっぱいだ。吉川嘉斗(30=徳島)は今期7度の決勝進出。鋭い差し脚は魅力だ。
末広快理
6月の弥彦で完全V、8月の奈良でもVを飾った末広快理(25=兵庫)は前節の宇都宮も準Vと好調をキープ。初参戦の久留米でも豪快な走りに期待しよう。末広の奮闘次第では野口正則(33=奈良)や中井勇介(42=大阪)に展開が向くケースもあるだろう。
一丸尚伍
地元地区の九州勢は先行力ある一丸尚伍(31=大分)と林昴(22=福岡)の活躍がカギを握りそうだ。九州地区プロの4人で走る4000メートルパーシュートの優勝メンバーでもある上野恭哉(25=福岡)もホームバンクで奮闘する。前期S級の阿部兼士(39=福岡)もそろそろ意地を見せたい。降級後初のホームバンクで大仕事に期待が懸かる。