A級戦展望

 V筆頭格は地元の梅崎隆介(33=長崎121期)に期待する。前期は優勝1回のみだったが、その内容が良かった。昨年11月福井決勝、前期A級で優勝ラッシュだった佐伯亮輔を相手に最終ホームから一気にカマシて、完勝。一気に踏み込んだ時のダッシュ力はS級でも通用するものがある。

 長崎のS級上位の井上昌己や荒井崇博らの諫早干拓グループで練習している成果が徐々に出てきた。脱サラからの転身組で、まだ自転車キャリアが浅く、伸びしろはある。

 トライアスロンで鍛えたパワー型で年齢は33歳でも進化の余地は十分。約1カ月ぶりの実戦になるので、徐々にエンジンが掛かってくるのではないか。走り慣れたバンクで今年初戦を飾るとみた。

 梅崎をガードしていくマーカーは佐藤健太(36=福岡101期)。前期後半は、手堅く成績をまとめている。ヨコのさばきには定評があり、ガッチリ援護していく。

 予選スタートとなるが林昴(22=福岡119期)は復調気配。昨年12月大宮準決で展開が向いての1着でも、踏み込む力強さが戻っている。決勝で梅崎隆介と同乗すれば、先導していく可能性も十分か。

 ほかでは2班でも長松大祐(25=大分121期)。昨年末、体調を崩し、体重を落とした影響もあり、今ひとつだったが、前回高松1③1と上向きの感がある。準決はバックを取っての3着。先行有利の当所で積極的に攻めれば、長松ラインに展開が向いてくる。

 九州勢に立ち向かうのは照井拓成(28=岩手115期)。前期S級戦では落車の影響もあり、ピリッした戦歴を残せず。S下がりとなった今年A級初戦の宇都宮は未(雪のため中止)①❺。準決は格の違いで捲ったが、決勝は立ち遅れて不発。まだ本調子ではなさそうだが、初日特選の走りで気配を見極めたい。

 東の追い込み勢では今期降級の田村真広(49=群馬83期)、長田祐弥(42=神奈川87期)あたりが主戦となる。田村は前走前橋が負傷明け初戦で❹③❸。何とかまとめた感じ。ただ前次第の感はある。長田は今年2場所走り、前走静岡最終日特選で1着。とにかく展開が向くかどうかにかかっている。

 追い込み勢の戦歴では田村、長田かもしれないが、近況の出来を見れば稲葉一真(34=静岡100期)は侮れない。前走宇都宮は準決で大敗したが、2場所前の小倉では2①❺。昨年11月伊東ではA級1、2班戦で2度目の優勝!

 やや上向く加藤健一(31=神奈川107期)や照井と一緒の番組なら決め脚の良さを生かしてくるか。

 中部勢では伊藤世哉(42=三重87期)が主力。前走地元四日市で❷①❷。決勝は長屋秀明の捲りに続き2着。前のスピードをもらえれば伸びるタイプで昨年12月松阪S級準決ではズバッと伸びてアタマ、大穴を出した戦歴もあり、ラインの佐藤竜太(23=愛知119期)と連係が出来れば、上位争いに加わってくる。

 四国勢では久樹克門(32=徳島113期)。前期3V。基本は前での自力勝負、カマシ捲りで攻めるが、番手戦も出来る。2場所前の別府では西で三重の溝口葵と連係し、番手からタテ脚を発揮し優勝。今節、もし勝ち上がりで若手の下野義城(27=愛媛115期)と同乗する番組なら番手を回り、絶好の形を築くかもしれない。もちろん、前でも十分、戦えるスピードを秘めている。

 勢力図は九州勢を率いる梅崎隆介が第一で、捲り鋭い照井拓哉と久樹克門の戦いになってくるか。


ガールズ戦展望

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