先行予想

 協賛競輪とはいえグレードはGⅢ。東西の精鋭が集まり優勝争いは激化しそうだ。それでもV争いの中心は地元の山田庸平(36=佐賀)だろう。直前の松阪FⅠを逃げ切りで制すなど仕上がりは順調だ。松岡辰泰や格付け2班の林慶次郎、後藤大輝ら九州勢の機動力型と連係し予選道中を堅実にまとめ、コンスタントに決勝へとコマを進めるはずだ。

 おそらく番組さんの配慮もあることだろう。中国を代表するパワーヒッター町田太我(23=広島)をセットにする番組編成も十分考えられる。周囲の期待に応えるべく、山田が何としてもの強い思いで地元のGⅢ初制覇に挑む。ただし一筋縄ではいかない。北日本に高橋晋也(29=福島)、関東に菊池岳仁(23=長野)らGⅠでも上位に通用する先行タイプが控え、さらに中部からはVの双璧・浅井康太が虎視眈々(こしたんたん)と逆転をもくろむ。

 とくに当地好相性の上に得点最上位の浅井が好勝負必至。中部からのSⅠは浅井のみと意外なあっ旋だが、単騎はお手のもの。実際、過去、単騎で数々の実績を残してきた。柔軟な位置取りから必殺捲りを繰り出すケース十分だ。

 菅田壱道(37=宮城)もV圏内。高橋晋との北日本連係も見逃せない。捲り脚兼備の菅田だけに高橋晋の攻め方次第では浮上を果たせる。成田和也が欠場し、小倉竜二(47=徳島)が追加あっ旋され、中四国に厚みがでた。司令塔は小倉。町田を先頭に阿竹智史(41=徳島)、太田竜馬(27=徳島)らが結束するようだと徳島勢が笑う。

 関東は菊池と連係可能な横山尚則(32=茨城)にもチャンス。近況、横山は復調ムードだけに侮れない存在と言えよう。南関は渡辺雅也(23=静岡)が上位のパワータイプに挑戦する。渡辺の気持ち一つで好調佐々木龍(33=神奈川)、嶋津拓弥(38=神奈川)が差し脚を生かせる。

 <武雄バンク特徴>武雄バンクの最大の特徴は直線みなし距離の長さにある。その距離64・4メートルと国内の400走路では最長。そのため、逃げ切るのは至難の業。よほどマイペース駆けに持ち込むか後位競りなどの好条件が重ならないとゴールまで持たない。追い込み有利には違いないが、直線の長さを利して3、4番手からマーカーが突き抜けるシーンを何度も見てきた。最大カント(傾斜)は32度を越え、コーナーの出口で外に流れることもなく早めにスパートする捲りが有効だ。直線の伸びは内、中、外と平均的。

武雄バンク
1周距離 400メートル
見なし直線距離 64.4メートル
最大カント 32度00分19秒
最高上がりタイム 10秒7(17年7月)
ボス

山田庸平 地元GⅢ初V
浅井康太 完全復活だ!!

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