前期のS級で100点近くを稼いだ森山智徳がV候補筆頭だ。18年後期以来、6年ぶりのA級降格で今回が初戦となる。昨年は1年間で1着が7本だったが、今年は5月の時点で8勝をマーク。一時期の不振からは完全に脱却している。佐世保は16年にA級戦でVを飾っているバンクで相性は悪くないだろう。後輩がいれば前を任せ、いない場合は自ら動いて格上のタテ脚を見せて降級初戦を幸先良く滑り出したい。

 桑原亮と和田誠寿も前期S級組。前期は苦しい走りが続いた桑原は早くも今期2節目。昨年2月に完全優勝した佐世保バンクで勢いを取り戻したいところだ。和田は20年後期以来のA級降格。昨年末から立て続けに落車し、前回の四日市でも落車。なかなかリズムに乗れておらず、まずは状態面が気になる。

 近況の充実度なら溝口葵が一番だ。3月の福井で今年初優勝し、5月の弥彦、6月の豊橋で2場所連続V。来年1月からの初S級昇格も確実にした。佐世保はチャレンジ時代の21年8月以来、約3年ぶりの参戦。力をつけた今なら先行有利な当地で持ち味を存分に生かせるだろう。佐世保連続Vを狙う村上竜馬も魅力だ。前期は3月の別府から7場所連続で決勝進出。4月は奈良と佐世保で連続Vを飾った。やや勢いは落ちているが、4月に続く快走に期待したい。西田大志は3月の岸和田で久々のV。5月の玉野から4場所連続決勝進出で前期を終えた。ややレース間隔は空いたが、調整面での不安はないはずだ。

 山口龍也は4月以来の地元戦登場。今年は地元の2場所とも決勝進出している。前回の京王閣決勝は初手から番手勝負に出るなど、シビアな攻めも増えてきた。昨年7月以来の地元Vを目指して奮闘する。

 他では堀兼寿(29=岐阜)の機動力や加藤寛治(46=愛知)の底力も魅力だ。5月の地元戦で完全優勝した小笹隼人(33=奈良)、積極性抜群の高井流星(29=岡山)も侮れない。小川将二郎(21=徳島)や利根正明(34=大分)もV争いに加わる力は持っている。佐藤竜太(23=愛知)は今回が4回目の佐世保参戦。直近2場所は2勝ずつを挙げており、今回も存在感を示したい。7月から初めて2班に昇班した徳永泰粋(21=熊本)は、前期最終戦の弥彦でデビュー初V。勢いに乗って初めて挑む1、2班戦でどんな走りを見せてくれるのか注目したい。


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