別府の夜に輝け
古性優作
浪速のエース 当地記念初Vへ照準ピタリ
GP1勝、GⅠ6勝を誇る浪速のエースが別府ファンのド肝を抜く。今年の仕事始めの和歌山GⅢを❶①②❶で制した古性優作(33=大阪)は初っぱなのGⅠ全日本選抜(2月=岐阜)で決勝進出。GW決戦の5月いわき平ダービーを❷❷③❸、6月高松宮記念杯(岸和田)も①①②①❸とまとめ存在感を誇示した。
しかし、GⅠをライフワークとする古性にとって不満の残る内容だと推察する。とくに表彰台の真ん中しか狙ってなかったホームバンク岸和田で行われた高松宮記念杯を獲れなかったことは不覚だったに違いない。それでも決勝は死に体から強引に中を割り、執念で3着に突っ込んだあたり、屈指のファイターでもある古性らしさが垣間見えた一番だった。
今年のGⅠを含むグレードレースは11場所を消化し決勝を外したのは1月いわき平GⅢのみ。優勝には手が届かなかったものの直前のサマーナイトフェスティバル(松戸)も❸③❹と、いずれも安定した成績を収めている。3月松山で通算11回目のGⅢ優勝を飾っている古性が熱い別府ファンの前で激しく躍動する。
当地は19年のGⅠ全日本選抜をはじめ、すべてのグレードレースを戦っているが、不思議と優勝には縁がない。失格を喫した昨年3月のウイナーズカップ以来の参戦となる。決して大口を叩かない古性だが、当然リベンジの思いは強い。
「やれることをしっかりやってアピールしたい」。最強とも言えるオールラウンダーが近畿地区を力強く牽引しながら、当地初Vに照準を絞る。