A級1・2班戦展望


 当地では2025年後期一発目の開催である。級班の入れ替えがあり、V争いは混戦相場だ。本来ならS落ちの実力者を押すべきだろうが、先行力の比較となると小池千啓(27=栃木)に食指が動く。

 昨年1年間、在籍したS級では洗礼を浴び続けたが、降格後のA級では力の違いを見せつけている。5月西武園から6場所連続で決勝進出。直前の宇都宮では鮮やかな捲りを決め、今年2度目の美酒を味わった。

 小池の先行力の期待するが、関東には力のある選手がズラリ顔を並べる。小池とセット配分の上川直紀(29=栃木)は復調ムードだし、S落ちで98.13の競走得点を持つ柿沼信也(40=埼玉)、さらに、原田泰志(39=新潟)も今期S級から降格した実力者だ。小池が果敢に風を切り、上川―柿沼―原田で結束するパターンになると関東勢に軍配があがることだろう。

 南関の代表格は加藤圭一(47=神奈川)。年齢とともに鋭いキレ味は影を潜めているが、S級経験豊富で競輪道をわきまえるマーカーだ。ただ、南関地区に上位の機動力型が見当たらない。加藤の位置取りにも注目したい。

 中四国は和泉尚吾(28=愛媛)が牽引する。前期のS級でも善戦した和泉の競走得点は98.38と最上位。ケレン味のない和泉が前述の関東勢に対し、徹底抗戦の構えだ。

 和泉と連係できる栗田貴徳(41=愛媛)にも大チャンス。前期のS級では苦戦を強いられたが、和泉に乗れるとは好都合。栗田の抜け出しも十分考えられる。

 阿部架惟都(25=宮城)もS落ちの一人。昨年一年間のS級で自力は通用しなかったが、底力はある。

 九州はS級昇格も視界に捕らえた重機関車・一ノ瀬匠(37=佐賀)が上位に挑む。地元の魚屋周成(34=大分)が3割増しの評価。気合も乗ってる魚屋が波乱を演出する。


ガールズ戦展望


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