当初は出場メンバーに名前がなかった山崎芳仁の参戦で俄然、北日本が優勢になった。前走小田原FⅠからは中4日となる山崎だが、追加を受けたからには覚悟を持ってV獲りへ。基本は自力で持ち味を発揮。地区の後輩で先行力のある桜井祐太郎が勝ち上がれば番手でのレースも。しっかり勝って多くのファンの期待に応える。当地函館でのビッグ優勝は16年前。07年8月にGⅡふるさとダービーを制している。今年3回目のVへ。北日本の舞台でチャンスは逃さない。

 山崎と同県タイトルホルダー同士での連係は伏見俊昭。前走小田原も山崎と同じ斡旋だったが初日予選で無念の車体故障。不完全燃焼に終わった分を、ここで取り戻す。再び予選からとなっても決勝まで集中して勝ち上がる。函館では01年ふるさとダービーでビッグ初制覇(渡辺晴智と同着V)。その後、記念は03年、11年と優勝。決勝で山崎とワンツーへ。北の函館で、それを見たいファンは多い。

 別線で怖いのは石塚輪太郎だ。20年11月松阪FⅠの後、約2年半優勝がないのは意外だが昨年から今年にかけてFⅠで決勝2着が4回。GⅢでは昨年12月広島記念、今年2月伊東記念で決勝に進んだ。前走富山FⅠでは3日間とも自力で仕掛けて確定板入り。初日特選は3着だったが最終3角で強烈なブロックを受けての結果。5番手から捲ったスピードは悪くなかった。準決と決勝も捲りに構える流れ。準決は外を鋭くのみ込んで1着。決勝もスピード良く捲り上げ、優勝までは届かなかったが外をしっかりと踏み切って2着でゴールした。なかなかつかめずにいるVへ、ここも自力で好勝負を演じる。

 近畿連係で石塚の番手を回るのは山本伸一になるか。石塚同様、自力が持ち味だが地区同士での連係を重視すれば力を合わせての勝負。前走小田原では予選を1着でクリアも準決は捲りが不発となり5着。ただ、動きは決して悪くはなかった。近畿にはもう1人、2班だが追い込みで力のある三谷将太がいる。まずは初日予選をしっかりクリア。準決以降は石塚や山本と連係へ。ラインの役割を果たしてゴール前での突き抜けに懸ける。

 関東の1班は動ける高橋築と追い込みの岡田泰地。高橋は自力の決まり手が減ったが基本は動く組み立て。岡田は前々走久留米GⅢで決勝3着。前走西武園FⅠでは準決まで7着が続いたがムードは悪くない。2人なら高橋―岡田での連係となりそうだが若手の先行型で上昇気配の木村皆斗が勝ち上がることも。結束ならラインは強力になる。

 南関は佐藤龍二が自在戦で上位争いへ。2場所前の地元戦、平塚FⅠで約2年ぶりのV。気合の走りで好勝負を演じる。

 中部は追い込みの2人が主力。1班の山口泰生と、2班でも力のある笠松信幸。近畿勢との連係も視野に入れつつ優勝を狙える位置取りから直線で切れ味を発揮したい。


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