地元とりで守る

浅井康太
強力遠征陣迎撃だ
オレの庭では譲れない〟とライバルたちにニラみをきかせるのが地元の浅井だ。昨年は2月の高松記念で松浦悠士らを相手に優勝。続く四日市、高知のFⅠ戦を連続Vと快調に飛ばしたが、その後は勢いが鈍った。しかし、輪界のトップクラスとの評価は揺るぎなく、6月GⅠ・高松宮記念杯で通算500勝を達成。存在感はアピールした。
シャープな決め脚を信条とするが、捲りも備える自在な戦法で活路を開く。昨年11月の競輪祭では中部地区では唯一のファイナリスト。昨年末は腰、膝を痛めて「体のケアを中心にレーニングをした」と体調を整えることに専念した。
「気持ち込めて走る」
25年のスタートは4日からのいわき平FⅠ戦(❶⑥2着)。特選は山田久徳の仕掛けに乗って直線で外を一気に突き抜け。残る2日は目標が共倒れという形で不利な展開に終わった。
直前は取手スポニチ杯FⅠ戦(❹①❶着)。特選は成り行きで逃げる形になったが、小松崎大地の捲りを封じる実戦は及第点の評価と言える。準決は強襲劇を演じ1着で突破。決勝戦が強かった。
先制する小松崎大地ら東日本の4番手をキープする。後方から仕掛けた取鳥雄吾とバック手前から捲り合戦。そのもがき合いを制して今年の初優勝を飾った。
取手の動きを見る限り地元戦に向けて状態面に不安はみじんも感じられない。松阪記念は3大会ぶりの優勝を目指して参戦となる。
「地元記念を盛り上げられる走りができるよう、気持ちを込めて走りたい」
静かなる闘志を燃やしている。強豪結集したメンバーでひと筋縄ではいかない。それでも、地元の大エースとしてファンの熱い声援に応えてくれるに違いない。